武甲山に登ってきた
こんにちは!秋の行楽シーズンですね。ということで、以前から気になっていた「武甲山」に登ってきました。やや久しぶりのソロ登山でございます。
武甲山は秩父市と横瀬町の境にある標高1304mの山です。明治時代の測量では標高1336mだったのが石炭岩の採掘によって30m以上も小さくなったそうですよ。良質な石炭岩が採れるのですね。石炭の採掘は今も続いていまして山の近くは工業地帯となっています。その辺の風景も含めて、以下登山記録です。
横瀬駅から登山口まで歩いて表参道コースで登り、裏参道コースで降りて浦山口駅から帰りました。総距離は16.7kmでございます。
まずは横瀬駅に到着です。
お恥ずかしながら勘違いしていたのですが、横瀬は「よこせ」ではなく「よこぜ」なのですね。濁ります。ちなみに武甲山も一般的には「ぶこうさん」ではなく「ぶこうざん」と濁ります。
電車を降りるとホームからすでに武甲山が見えます。今から行く山が見えるとテンションあがりますね!
ちなみに横瀬駅から登山口までは一般道を歩くのですが、その距離6km。横瀬駅からはタクシーで登山口に向かうハイカーが多いらしく、途中何台ものタクシーに追い越されました。。結論を申しますとこの道路歩きでめちゃくちゃ体力を消費したので、もし2度目があれば私もタクシーを使うと思います。。。
でもこの道中、なかなか楽しいんですよ!武甲山の横に回り込む道に入るまでは基本的に武甲山ビューです。削られた山肌がよく見えます。
めちゃめちゃ削られています。無骨でカッケェです。
道中の気になる看板いろいろ。
子供への注意を訴えている変なキャラがいます。なんだね、チミは……。きっと顔は武甲山で、体の和太鼓も横瀬の名物なのでしょうね。ということで少し調べてみました。
氏名:ブコーさん
性別:不明
住所:埼玉県秩父郡横瀬町大字横瀬4545番地
生年月日:1304年4月5日0時
住民となった日:2010年(平成22年)2月11日
横瀬町ホームページ より
妙にディテールの細かいプロフィールです。住所は横瀬の役場で、生年月日の1304年は武甲山の標高1304mが由来、4/5の0時は「4よ5こ0ぜ」の語呂合わせらしいです。住民となった日はゆるキャラとして活動をはじめた日ということでしょうかね。
山に近くにつれて石灰関連の企業の工場が増えていきます。工業地帯とそれを支える山、かっこいいです。
こうして細かい石が積まれた画を見るとA.B.C-ZのNothin' but funkyのMVを思い出してしまうんですよね〜。茨城の鉄鋼メーカーの製造所+貨物線の駅で撮られたMVでロケーションが面白いんですよ。未見の方はぜひ観てみてください。
工場の貯水が白っぽく濁っていたのですが、石灰の影響でしょうか。この辺りは標識も道も全体的に白っぽくなってましたよ。
ベム、ベラ、ベロみたい。。と思って撮った標語。
歩くこと1時間程で工業地帯ゾーンが終了しまして、ここからは林道ゾーンです。
クマ看板のビジュがおっかないです。今年は出没件数が増えていると聞くのでビビります。
横瀬駅から1時間30分で、登山の始点となる一ノ鳥居に到着(; ´∀`)長かった〜。鳥居の先に駐車場があるのですね。
ところで一ノ鳥居にあるトイレがめちゃくちゃ綺麗でした。山のトイレではトップクラスの綺麗さですよ!維持管理、ありがとうございます。
いつもは家から登山靴を履いていくのですが、今回は舗装路歩きが長いのでここまでスニーカー(SixTONESがCMに出演しているReebok😙)を履いてきました。ここからは登山道になるのでザックの中に入れてきた登山靴に履き替えます。
靴紐を縛ったらいざ出発!
一ノ鳥居から少し歩いたところにあったプールのような何かに陽が射して綺麗でした。養魚場?これも湧水なのかしら。
さて先へ進みます。ブコーさんがお仕事されてましたよ。
道は整備されていて歩きやすいです(´∀`)
この登山道には定期的に「○○丁目」と書かれた石の柱が登場します。一ノ鳥居を一丁目として、およそ109mごとに設置してあるらしいです。
ところでお気づきでしょうか。この石の柱の上に必ず小石が積んであるんです。どの柱にも積んでありました。小さ〜な石を挟んだりしてバランスをとりながら積んであります。
これらは「ケルン」といって道標や弔い等の意味合いがあるそうな。
進んでいくと巨大ケルンや倒木の上にズラっと並んだケルンも現れました。どうやら武甲山には凄腕ケルン職人がいるようで。
祠や観音様も点在。採掘と信仰って同居できるのですね。もちろん信仰の方がずっと歴史があるとは思うのですが。
登山口からは3km程しか歩いていないのですが駅からの車道歩きがなかなか足に響いていて既にクタクタです。登山口と山頂の中間のあたりにある「大杉の広場」で少し休みます。大杉、でかいです。
休んで多少は元気になったので出発します。
ちょくちょく白い石を見かけるようになりました。石灰岩でしょうか。
石と根っこでやや足場が悪くなってきましたが山頂付近の紅葉が見えてきて励まされます。
そして見えてまいりました。
山頂手前にある「武甲山御嶽神社」です。
この神社を回り込むといよいよ頂上です。
到着!山頂からは秩父市内とその奥の山々を一望できます。そしておそらく今いる真下あたりが麓から見えた削られているエリアのはずです。
あとなんか貼ってあったんですけど、これはマジで何が言いたいんだ。
景色を見て気分よくなったところでお昼ご飯です。山頂から少し降りたところに広々スペースがあります。今は使用不可のようでしたがトイレもありました。
今日は水筒のお湯でカップ麺&コーヒーを作ったのですが、やはりガスバーナーのアチアチ湯が欲しくなりますね。次回は横着せずに持ってきます。そういえばラーメンを食べていたら鐘の音が聞こえてきました。先ほどの鐘、鳴らしたければ鳴らしていいのかもしれないです。
さあ腹を満たしたら下山です。裏参道コースで浦山口駅方面へ降ります。
紅葉も綺麗だし、日当たりが良くて気持ち良いです。
暖かくて気持ち良い道のりなのですが、それなりに人とすれ違った表参道コースと打って変わって殆ど人がいない。。クマ鈴をリンリン鳴らしながら進みます。
気づけば紅葉ゾーンは終了して杉林の中へ。長者屋敷ノ頭の分岐まで来ました。看板が錆びてて読めないYO
さらに進むと背の低い木が茂った細い道ゾーンに。トトロにこんな道が出てきた気がするな〜。地味に小さな岩場もあってちょっと大変。
クマ看板が登場。なんか目が怖い!
度々クマが人里に降りてきてニュースになるけれど、こんなにドングリ落ちていれば山でお腹いっぱいになってくれるかしら。
たくさん折り返しながら下っていくゾーンに入ったのですが、この辺りから脚の力が抜けてガクガクしてきました。駅から歩いた疲労がだいぶ来てるな〜と思いつつ、体もなんだか風呂上りみたいにホカホカしてのぼせたような感じに。。
沢が綺麗だな〜とか、橋だ〜とか思って写真を撮ったのですが今見たらブレブレでした。脚もガクガクだったので仕方ないのかもしれません。(写真ではわかりにくいですが)橋の先が梯子になっていたのですが、這いつくばってブルブルしながら進みました。
どう考えてもここまで疲れてるなら休めばいいのですが、あまりに疲れすぎてて「今止まったら動けない気がする!気合で麓まで行ってそれから休めばいい!」と突っ走ってました。多分、疲労と糖不足でシャリバテ(ハンガーノック)の状態になっていたんだと思うんです。無事下山できたので良いですが、この点はかなり反省です。
さらに進むと土砂崩れで登山道が一部通行不可で、迂回のために沢渡り。。絶対に転びたくないのでプルプルしながらも慎重に進みます。
あとはもうひたすらに林道を歩き続けます。足がもつれそう。。。
そしてやっと!立橋鍾乳洞の側に出ました。横瀬駅を出てから7時間。頂上からは3時間弱。長かったよ〜〜〜!やっと休めます(もっとはやく休むべき)。
下山してすぐの場所にある土津園さんでアイスを食べました。けっこうな量だったのですが疲れもあってか完食できました。
お店の方がとても気さくで少し話したのですが、これから70人の学生グループが武甲山から降りてくる予定らしい。裏参道のあの道を70人で!?
鍾乳洞を見るのも面白そうと思ったのですがヘトヘトすぎたので今回はパス!またな、武甲山!
ここから15分ほど歩いて浦山口駅です。ここから帰ります。
どうでもいいけどこのホームめっちゃカメムシ降ってきました。
山に登りながら「なんで私はわざわざ労力を掛けてこんな大変な思いをしているんだ!」という気持ちになることが多々あるのですが、今日は疲労もあってそれが顕著でした。それでいて次の日には「反省点を活かして次はもっと…」とか考えてるわけで、山ってコワイですね!そして楽しい!それではまた!
おしまい!
進め!ジャニオタ登山部 浅間嶺編
やっと気温も下がって涼しくなってきたので久しぶりに山を歩いてきました。
前回ジャニオタと大岳山に登ったのが4月末でしたから、それから数ヶ月……
いろいろなことがありすぎだろ。
みんな!!元気か??!?寝てれる??!?!?ご飯たべれてる!??!
私の方は文字サイズの緩急からお察しいただけます通りあまり大丈夫ではないのですが、大丈夫ではない時こそオタクと会って楽しいことをした方が良い!ということも長年のジャニオタ生活で学んだことです。
というわけで前回と同じSixTONES担の友人と一緒に登ってきましたよ(´∀`)
今回登ったのは東京都檜原村にある標高903mの浅間嶺(せんげんれい)。難読!
武蔵五日市駅からバスで浅間尾根登山口まで移動して、払沢の滝方面へ歩きましたよ。
尾根歩きとはいえ基本は森林の中だったのですが、たまに視界が開けると奥多摩方面の山々がよく見えて気持ち良いコースでした。
さて!駅からバスに乗ること45分ほどで「浅間尾根登山口バス停」に到着です。
バスはそれなりに混んでいたのですが、ここで降りたのは我々だけでした。登山口はバス停の後ろに伸びている道ではなく道路と川を渡った先にあります。
栗の季節ですね。この日の道中各所に栗が落ちていたのですが、登山口周辺に落ちていた栗が一番ぶりんぶりんに太っていて美味しそうでした。
さて登山開始です!
色とりどりの木の実がなっていて楽しいです。
連休の中日ということでそれなりの混雑を覚悟していたのですが、この日は夕方から雨予報だったせいかほとんど人とすれ違うこともありませんでした。肌寒さはあるものの歩いているうちに体がポカポカしてきて良い感じです。
なぜか大きい貝殻が落ちてましたよ。なんで?
えぐれた根っこ丸見えロードを進みます。こうして見ると木の根の力強さを感じられますね〜。
木の実だけでなく、きのこもたくさん生えていましたよ。
かわいいサイズのキノコだけではありません。超BIGきのこも発見しました。
おわかりいただけますでしょうか!直径が公式写真の横幅と同じくらいあります。
実はこの日、遅ればせながら硬質ケースデビューをいたしました。お気に入りの写真を持ち運べて便利!!周回遅れの感動に包まれております。
それにしても山は静かでいいですね。最近は病院の待合室で流れてるワイドショーでウッ!コンビニでスポーツ新聞が目に入ってウッ!!職場での何気ない雑談でウッ!!!という日々だったので山の静けさが嬉しいです。携帯の電波も入って来ないですから、気分も休まります。
背の低い木が茂って、ちょっとした緑のトンネルみたいになっている可愛い道もありました。
その反面、道幅が極端に狭い&傾斜がついていて怖い道も何度かありました。ザザッと足を滑らせたらそのままゴロゴロ転がり落ちてしまいそう。そういう場面ではおしゃべりは中断して慎重に歩きます。
そうこうしている間に、途中の人里峠の近くまでやってきました。
ちなみに「人里」と書いて「ひとざと」ではなく「へんぼり」と読むそうです。またしても難読!
人里峠から山頂までの間の景色です。あれ、前回登った大岳山が写っているではありませんか!いま気付きました。
さらにトコトコ歩きましてスタートから2時間程度。ついに山頂に到着です!
あれ?なんか…地味!!
浅間嶺の山頂は木々に囲まれていて眺望があまりよろしくはありません。ということで、もう少し先にある休憩所でお昼休憩を取るとしましょう。(※正確な「頂上」はこの地点ですが少し離れた場所に展望台があり、そちらの方がより頂上らしく整備されています)
それはそうとこの集合写真「登頂〜⭐︎」という感じがして、よくないですか?
休憩所まで向かう途中に「冨士浅間大神」が祀ってありました。右にある屋根だけ残っているのは古い祠のようです。正面の石造りっぽい祠は新しいものに見えますが、その手前の地面にある繊細そうな細い鳥居は古いものを移設したのでしょうか。手を合わせて先に進みます。
休憩所まで来ました。お昼休憩中に小雨が降り出したので東屋の屋根がありがたかったです。
東屋からは外の景色もよく見えますよ。
さて今日の山ご飯は初めてスープパスタに挑戦しようと思います。まず「シャウエッセンとろける4種チーズ」とカット野菜を煮てコンソメで味をつけます。ウインナーを選ぶ時は今でもシャウをつい贔屓してしまします。※色々とアレになる前に多分シャウCMは契約満期終了してます
で、野菜に火が通ったら早茹でパスタを投入するわけですが。。。
ここらへんからなんだか思っていたのと違う方向に進んでいきました。パスタが思った以上にスープを吸っていく。そして完成したのがこちら。
コンソメ味の麺…です。少なくともスープパスタではない。
うまくいかずとも山ご飯は楽しいですね。まだまだ伸び代があるということで、次回の自分に乞うご期待。
この日は友人もアクスタ諸々を持ってきていたので食卓に祭壇ができました。
美しい景色とSixTONESを交互に見ながらのご飯は最高ですね。
ところで友人がおもしろいものを持ってきていました。
きょも主演の「ニュージーズ」を観に行った時に日生劇場で買った紙製のオペラグラスらしいです。紙製と侮ることなかれ。私も覗かせてもらったのですが、紙の押し加減でピントを合わせることができて、使わない時はコンパクトに畳むこともできる。なかなかスグレモノです!
友人は「このオペラグラスでバードウォッチングをするんだ!」とのことで、例のブツも持参していましたよ。
食後は友人が淹れてくれたエスプレッソをいただきました。山の上で飲む美味しいエスプレッソ、やっぱり最高です。
そしてデザートには友人が用意してくれたチョコ入りマシュマロです。ちょっと、木琴を叩くやつみたいに見えませんか。
そして今回も焦がして、逆光で、もう何がなんだか。でも美味しいんだからマシュマロってすごい!
ただ焼いて食べるだけでも美味しいのに、なんとクッキーで挟んじゃいますよ。こんなのもう最高ですよ。とっても美味しかったです。
さて腹も満たされたところで、下山開始です。小雨の中での出発となりましたが、その後数分であがってくれました。
写真ではわかりづらいのですが、この木。倒木ではなく真横にニョキニョキと伸びているように見えたのですが、どうなっているのでしょうか。木の根ってやっぱり強いです。
途中良い感じの苔むし岩があったので、写真を置いてみました。
歩き始めて1時間程度で舗装路に出ました。
元祖手打うどん?大きく出ましたね。営業していないようでしたが素敵な佇まいです。
おしゃれなおべべを着せてもらったお地蔵様がいらっしゃいました。お似合いですよ。
山を眺めながらひらすら下っていくこと更に1時間程度。
ゴール地点である払沢の滝の駐車場に到着です。ここから15分ほど歩くと払沢の滝なのですが、歩き疲れたので撤退!バスに乗って駅まで帰ります。ちなみにこの「払沢の滝」ですが「ほっさわ」と読みます。最後まで難読!
ちなみに滝の方向を教えてくれているこのキャラクター、名前を「ひのじゃがくん」というそうです。檜原村の特産品のじゃがいもをモチーフとした公式キャラクターらしく、公衆トイレのポスター等各所でその姿をお見かけしました。インパクトのあるビジュアルが気になったので少し調べてみたところ、
>誕生は1991年、でも22歳なのです!そうです!永遠に22歳なのです。(本人がゆずらない・・・)
「永遠の17歳」とかではない、振り切っているのか本気なのか判断に迷う絶妙な大胆さで困惑させるタイプのサバの読み方。しびれます。
バス停の目の前にある「ちとせ屋」さんの名物「うの花ドーナツ」をいただきました。外はしっかりめの食感なのに中はフワフワ。優しい味が疲れた体に沁みました。
第2回のジャニオタ登山部の活動も無事に終えられて何よりです。前回の時には想像もつかなかった世界になってしまいましたが、やっぱりオタクと会って楽しいことしてワ〜っと話すのが自分には一番デトックスになるようです。このブログを購読してくれている方々はおおむねジャニオタだと思うのですが(違う人はスマソ)、とりあえず食う&寝るだけはしっかりやって、お互いどうにかやっていきましょう!山に登れとは言いませんが、気分転換に自然と触れ合うのもおすすめですよ。
さてさて次にオタクと山に登る頃にはどんな世界になっていることやら。
ではまた!
押忍!ジャニオタ登山部 大岳山編
なんだか仰々しいタイトルにしてしまいましたが、なんということの無いいつもの登山記録です。
連休初日、去年10月にも登った大岳山に行ってまいりました。年始以来の少し久しぶりの登山です。
前回はソロ登山でしたが今回は山登りに意欲的なジャニオタ(SixTONES担)の友人と一緒です。
コースは前回と同じくケーブルカーの御岳山駅から綾広の滝の側を通って芥場峠を経由して山頂を目指します。
連休初日+天気が良かったこともあり奥多摩方面の電車は登山客でかな〜り混雑していて、あまりの人の多さに友達が「山がすり減ってなくなってしまう」と危惧していました。山がすり減ってしまう前にGO〜。
駅を出たらバスに乗ってケーブルカー駅へ。このバスもオタクと一緒だと登山口ではなくアリーナ会場に向かうシャトルバスに乗ってる気分になります。リュックの中に団扇と双眼鏡が入っているような錯覚。そういえば双眼鏡はバードウォッチングにも使えそう。というか、元の用途?
そんなこんなで人混みを抜けて登山口まで着いたらこっちのもんです。あとはひたすら登る登る。
新緑に包まれながらの登山は気持ち良いものの、わたくし、久しぶりの登山で体力が!体力が!!ない!!
少しの登りでも蓄積してく疲労。疲労。慣声の法則セトリ終盤の激ヤバメドレーの時のストもこんな感じだったでしょうか。一緒にスンナヨ!でしょうか。
「山に登りたいんだよね〜!」という友人に「フ〜ン山登り?前に登った大岳山なんて良かったけど、どう?」等と先輩風吹かせていたのに、この体たらく。
「脚が!!!千切れ弾け飛ぶ!!!!!」「私のことはもういいから…」と戯言をぬかしながらも休憩を挟みつつ歩きます。途中それなりに緊張感のある岩場もあったのですが必死すぎて写真を全然撮っていなかったので、その辺は前回の記事をご覧ください。
えっちらおっちら歩くこと2時間ほどで山頂手前の大嶽神社の本宮に到着。前回拝見しそびれた狛犬ならぬ狛狼にもご挨拶。
お参りを済ませて神社を後にし、最後の岩場の急登を乗り越え…
山頂に到着!
良い景色!奥に富士山も見えてます。毎度山頂に着くと疲れが吹き飛ぶのは不思議ですね。
さて山頂についたら早速ごはんです。
作りますのは、もはやわたくしの得意料理と言っても過言ではないでしょう。おなじみホットサンドです。
焼いたシャウとレタスとチーズをパンに挟んでサンドして焼くだけ、慣れたもんです。
などと舐めたことを言ってたらやや焦げ。映えない写真ですが、美味しいものしか入れてないので味は当然美味しいです。
ジャニオタ2人でのご飯写真ですが、本日はアクスタ不在です。友人曰く「アクスタ持ってこようか迷ったけどリュックの中で折れたら悲しいから持ってこなかった」とのこと。我々ジャニオタ登山部はリスクマネジメントも怠らないのです。単にアクスタを忘れてきただけの私も意識を改めました。
ちなみにジャニオタ登山部は私が気まぐれに自称しているだけで、なにか正式にそういう活動をするとかそういう感じではありません。
肉まんをホットサンドメーカーで焼くと美味しいと聞いたのでそれも試してみました。期待通りの美味しさです。友人曰く、さらにここにバターを塗っても美味しいらしいです。マジ?
そして友人が直火式のエスプレッソマシンを持参してくれてなんと山頂でエスプレッソを入れてくれました(写真を取り損ねたことに帰ってから気づいた!)。これが美味しいのなんの!エスプレッソってあんまり飲んだことがなかったのですが、こんなに美味しいんですね。私はコーヒーはブラック派なのでそのままいただいたのですが友人はエスプレッソ1:牛乳9に大きめのガムシロ(3つ持参していた)を入れて飲んでいました。マジ?
(5:5くらいで牛乳を入れたのも飲ませてもらったのですがすごく美味しかったです。)
そしてさらにデザートとして友人がマシュマロ&串を持ってきてくれました。山頂で焼きマシュマロです。そんなのテンションあがっちゃう!さっそく串に刺して焼きます。
食べましたよ。美味しかったです。2個目からは焦がさず良い塩梅で焼けました。。
気づいたら山頂で2時間も楽しんでいました。前回は1人だったのでサッとご飯をかき込んでそそくさと下山したので、今回はワイワイしながらゆっくりできて良かったです。
さあ下山です。登りの岩場も怖いけれど、下りの岩場もまた怖い。こういう隣が崖になっている狭い場所はスリルがあります。
バテバテに歩いていたところ友人から「どうやら登山で疲れた時は“横歩き”が良いらしい」という情報をもらい、実践。
ラクになった気がします。
緑が奥まで広がる綺麗な景色が現れるのですが、カメラで撮るとなかなか伝わりません。「カメラ越しじゃ分からない。やっぱり現地で自分の目で見るのが一番なんだよ」「そっか、だからコンサートって楽しいんだ…!」ジャニオタとの登山はいろんな気付きを得られたような気になれますね〜。
途中「キジバトがいる!」と友人が気づいて教えてくれました。街中で土鳩と二大巨頭をやっている鳩らしいです。ずんぐりしていて可愛いです。
あちこちから聴こえる鳥の鳴き声に耳をすませながら歩いていると、「バードナビ」なる親切な冊子が設置してありました。バードナビ曰く「ジュリ、ジュリ、」と聞こえたらそれはイワツバメのようです。
私が樹担だと思っていたあの人も、イワツバメの可能性が出てきました。
登山も終盤に差し掛かったところで、なんとカモシカに出会えました。まだ子どもなのか可愛らしい顔つきをしていて、一生懸命草を食べていました。
そしてスタート地点付近の武蔵御嶽神社まで戻ってきて友人のスマホの電波が入ってすぐに「SixTONESインスタのストーリー更新きてるぞ!」と一緒に閲覧。無事に下山できてよかった!
登山のあとはやっぱりコレです。
ソフトクリームいちご味。さっぱり甘くて疲れた体に沁みました。
ジャニオタ登山部、第1回目の活動を無事に終えることができて何よりです。
そして登山といえば「CD出すたびに山登る系アイドル」として名高い京本大我さん。彼を目標にジャニオタ登山部は今後も(無理のない)活動を続けていくとか、いかないとか。。
おまけ
ケーブルカーの乗車記念でもらえる紙が相変わらず「それはないだろ」という速度を出している写真で良かったです。
完。
年末年始の山登りまとめ
明けましておめでとうございます!
年末年始登った山まとめです。低山をウロウロ。
燧山・龍崖山(埼玉)をのんびり歩く
12月半ばに行ってきました。龍崖山公園からスタート(地図の「S(スタート)」)して燧山(ひうちやま)経由で龍崖山(りゅうがいさん)。道もわかりやすくてサクサク歩けました。
そのまま柏木山にも登ろうとしていたのですが、寝坊したせいで柏木山の登山口に着いた時点で13時半くらいになっていたので冬の日暮れの早さに怯えて辞めました。地図の「G(ゴール)」の近くで青線が折り返しているのは「登ろう!→やっぱ止めよう…」をした痕跡。
詳しくは下に書きますが後日柏木山で道間違いを連発したので、時間が限られていたこの時は止めておいて本当によかったです。
高尾山・稲荷山(東京)でガスバーナーに挑戦!
こちらも12月中旬に行ってきました。みんな大好き高尾山!実は初めての高尾山です。
そして憧れていた調理用ガスバーナーを購入したのでこの日は山ご飯にも挑戦。珍しく1人ではなく友人と一緒だったので心強かったです。ガスバーナーデビュー戦が1人はちと怖いと思っていたので。。
山に詳しい友人が野鳥や植物のことをガイドしてくれたのが楽しくて自分でも色々勉強したくなりました。
高尾山には気軽に登れる舗装路から登山道まで色々なコースがありますが今回は登山道が続く6号路で登って、隣接する稲荷山コースで降りてきました。
その後はビジターセンターを覗てから稲荷山コースで下山しました。稲荷山コースは道幅がとても広くて歩きやすい!麓にもおしゃれな学習施設やカフェがあって楽しかったです。手軽に行けてしっかり自然も楽しめて、高尾山の人気の理由がよくわかりました。
柏木山(埼玉)で道間違いを連発
年末に龍崖山の時に行きそびれた柏木山へ行ってきました。柏木山は登山道の各所に設置された可愛らしいオブジェが有名なのですが徐々に撤去が始まっているとのことで、早めに行っておきたいと思っていたのです。可愛いオブジェのある手軽な里山というイメージで写真映えもしそうだし、せっかくならと特に山登りはしない友人と行ったのですが山頂に着くまでに3回も道間違いをしてしまいました…。
❶の箇所→進みたい道は青なのに、目立っていた赤の道を進んでしまった。
間違えたまましばらく歩いたらまた分岐があってその先が丸太で通行止めっぽくなっていたのでアレ?となって、地図とGPSを確認して道間違いに気付く…。進みたい道(カモシカ新道)が薄暗くて地味な道に見えたので、深く考えずに作業用の道だろうと判断して選択肢から外していた。
❷の箇所→この辺は一旦道路に出るのだけど、話に夢中になっていたら登山道の再開地点を通り過ぎていた。
❸の箇所→❶と❷の失敗でかなり慎重になっていたつもりなのに分岐で道を間違えた。YAMAP(登山アプリ)のユーザーコメントに「ここを右で山頂へ続く道、左に進むと山頂を踏まずに下山する」というようなことが書かれていたので、よし分かったと右の道を選択。でもしばらく歩いて妙に道がフカフカしていることに気付いて、これ人があんまり通ってない道では?と思い途中で引き返して道間違いを自覚。正しい道は左で、左右間違えてコメントが書かれていた様子(既に該当のコメントは削除されて、今は別のユーザーの正しい情報が載ってます)。地図アプリ&コメント機能には日頃お世話になっているし最後は自分の判断だけれど、頼りっきりではいけないと反省。
今回は里山の低山だから間違えた道を進んでしまっても最後は町中のどこかには出るけれど、そうでない山でやらかしたら大変なことになりかねない。色々と見直す良いきっかけになりました。。
日和田山・高指山・物見山(埼玉)で植物に興味を持つ
年明け1発目登山は日和田山から高指山、物見山までプチ縦走。祝日だったこともあり親子連れで賑わってましたが、日和田山の頂上から先は人が減って比較的静かな山歩きとなりました。
今回は植物を気にしつつゆっくり歩いてみましたよ。植物名はすべてGoogleレンズ頼りなので間違ってたらスマソ。
ここから30分くらいひたすらアスファルトを歩き続けると武蔵横手駅に出るので、そこから電車で帰りました。知識が無くとも草木に注目してみるだけでも山歩きの解像度が上がったような気がして楽しかったです。いつか咲いてる花の種類で季節を感じられたりしたら素敵ですよね。というわけで今年はより山を楽しむために花や鳥の知識を少しは身につけたい所存です。
完。
タイムマシーンに乗って押角駅へ行く
2010年12月10日16時37分
私は日没後の暗い山道を突き進むバスの中にいた。客は私1人。
険しい山道は急カーブの連続で、運転手はその道のプロだと分かっていても少しヒヤヒヤした。しかもたまに道沿いに祠のようなものが建っているのが見える。やっぱりこの急カーブで事故でもあってその鎮魂的な意味合いがあるんじゃないか!?と勘ぐって少し怖くなるけれど、さすがにそんなことは言えない。そうこうしているうちに何度目かのトンネルに突入した。
「お客さん、押角駅へ行きたいんだよね?今通ってるのは“おしかど”トンネルだよ。読みは押角駅と同じだけど、オスにシカにトで、雄鹿戸。なんでかは知らないけれど、漢字が違うんですよ」
へえ。漢字が違うんですね、おもしろい。どうしてなんでしょうね。どうして?どうして。どうして、私は山道を走るバスに乗っているのか。。。
当時ウラ若き乙女であった私は、進学を機に東京(へのアクセスが比較的良いとされている郊外)で憧れの一人暮らしを開始。同時に人生初の電車通学も開始すると、もともとそういう気質があったのか、地元の超車社会では味わえなかった鉄道の魅力に目覚めた。そして日々あちこちの鉄道に足を伸ばしてはゆるゆると乗り鉄を楽しんでいた。
ある日いつものように鉄旅指南本をパラパラと読んでいると、日本屈指の秘境ローカル線として岩手県の山間部を走る「JR岩泉線」が紹介されていた。
当時は秘境駅(鉄道以外でのアクセスが困難な秘境のような場所にポツンとある駅のこと)ブームが全盛で、秘境駅を巡る秘境号なんて名前の列車が走ったりもしていた。にわか鉄道ファンの私もブームに乗って秘境駅には興味津々だったので、この岩泉線情報には食いついた。
当時の岩泉線の運行本数は1日に4往復のみ。それも秘境ローカル線としての注目が高まってのことで、少し前までは3往復だったという。起点の茂市駅から終点の岩泉駅までの9つの駅はどれも秘境駅ノミネート確実という具合なのだが、その中でも一際目を引いたのが「押角駅」という駅だった。なんでも月間の乗降者数が数人だという。1日ではなく、月に数人である。一体どんな駅なんだ!と記事を読み込むと、駅としての構造物は板張りの短いホームのみで駅舎はおろか待合室すらない。写真を見る限り周りは緑に囲まれていて、人の暮らしの気配は一切ない。
これはなんだか凄そうだ!タイミングよくちょうど明日の12月10日は青春18きっぷの冬季の利用開始日だ。思い立ったが吉日、早速ここへ行こうじゃないか!とはいえ1日に数本しか列車が来ない駅で下車する勇気はないので(こんな場所ではクマも人間も怖い!)押角駅の様相は車内からじっと見るに留めて、終点の岩泉駅まで乗って折り返そう。
そんなわけでいそいそと準備をして、早速岩手まで足を運んだ。
岩手までは夜行バスを利用したのだが、盛岡駅前で下車した瞬間に冬の東北の洗礼を受けた。
ろくに天気予報も見ずにバスに乗り込んだものだから、関東の初冬にあわせた薄手のコートに寒冷地仕様ではないファストファッションのブーツという出で立ちだった。さ、寒い!と凍えながら歩き始めた瞬間に凍った路面で転倒した。まだ朝早い駅前で空いている店は少なく、半泣きで24時間営業の牛丼屋で朝食を食べてから開店と同時に駅ビルに駆け込んで安価なフリースを購入したのを覚えている。
岩泉線に乗るにはまずは盛岡駅から山田線に乗車する必要があり、途中の茂市(もいち)駅から岩泉線に乗り換えることができる。かなりおおまかな図だけど、だいたいこんな感じ。
山田線宮古行きの車両はキハ100形で、ひとり掛けの席を確保できた。天気も良く、楽しい鉄道旅の始まりに心を踊らせた。
押角駅と同じく本の中で「スゴイ秘境駅」として紹介されていた山田線の大志田駅と浅岸駅も車内から駅と周辺を眺めることができた。両駅とも下車する人はおらず、周囲に崩れかけの廃屋や学校跡と思しきものは見えたが今も人が住んでいる気配はなかった。なるほど、この侘しさは確かにスゴイ。こうなってくるとポツリと森の中にあるという押角駅はどれほどの哀愁を放っているのか、期待は高まるばかりである。
13時前に茂市駅に到着した。次の岩泉行きは15時40分なので、なんと4時間弱の待ち時間が発生する。なんという接続の悪さだろうか。
時間が有り余っているので駅を探索。
暇だ。
天気予報は見ていなくても時刻表は確認していたので、こうなることを見越して行きがてらに小説を1冊購入していた。この旅唯一の私のGJポイントである。
待合室で1人で本読んでいると、駅員さんが「ストーブ点けますか?」と尋ねてくれた。正直冬の岩手の寒さに凍え切っていたが、「いえいえ!大丈夫です」と反射的に強がってしまいその後数時間を凍えながら過ごした。当時の私は若さ故の自意識過剰さなのか変な部分で気にしいなところがあった。今でこそ旅先でのソロ自撮りもお手の物だが、当時はカメラを出すこと自体にも気恥ずかしさを感じていたので旅中の写真も少ない。もったいない気もするけれど、その分を補うように肉眼で景色をよく見ていたし、その詳細なメモも残っている。そのおかげで12年も経った今こうしてブログを書くことができていると言えなくもない、のかもしれない……
15時を過ぎる頃には読書にも飽きてきて、少し早いけどそろそろ…とホームに向かおうとしたところを駅員さんに引き止められた。
「岩泉方面へお出でですか?」
『そうです。15時40分のに乗ります。』
「列車は走っていないので、代行バスに乗ってください」
!?
ここまで来て衝撃の事実が発覚した。なんと岩泉線はこの年の夏に起こった土砂災害により脱線事故を起こして不通となっていたのだ。
ショック!岩泉線に乗れないことよりも、少し調べれば分かることすら調べずに本を読んで浮かれたまま岩手の山奥まで来た自分が情けなくて泣きたくなった。とはいえここまで来たのだ。押角駅の姿は見れずとも、とりあえずバスで岩泉までは行っておこう…。
時間になるとバスがやってきた。バスと言ってもよくある路線バスのような車体ではなく、ワゴン車のような小型バスである。ほかに乗客は3名ほど地元のマダムが乗っていた。全員が知り合いのようで、方言でおしゃべりに花を咲かせている。このメンバーでバスは発車した。
地元民からしたら「見知らぬ顔が乗ってるぞ…誰だよ…」という感じなのではないかと勝手にヒヤヒヤしていたが茂市駅を発車してから10分程度でマダムたちは下車した。乗客が私ひとりになると、いたたまれない空気を察してか運転手の男性が話しかけてくれた。
「お客さん、鉄道ファンですね?」
『そうです』
ビンゴである。わざわざ不便な鉄道でやってくる見慣れぬ顔は大抵鉄道好きなのだという。
「で、まだ鉄道ファン初心者だ。岩泉線が動いてないことを知らずにやってきた」
『はい……』
完全に見抜かれていた。お察しの通り鉄道ニワカファンで押角駅目当てにやってきました…。と告げるとなんと運転手さん、「やっぱりね。そうだ、岩泉駅で折り返す時にほかに乗客が居なかったら、茂市駅に戻る前に押角駅に寄ってあげるよ」と言う。このバスは岩泉線の代行バスなので押角駅も停留所としては存在しているが、鉄道が動いていない今わざわざ押角駅から乗る人間など居るはずもないので基本的にはスルーして運行しているようだった。それなのに、もし他に乗客が居なければ押角駅に立ち寄ってくれるというのだ。嬉しい申し出にストーブの時のような遠慮思考は吹き飛び、有り難うございます!とペコペコしながら、岩泉駅で乗客が乗ってこないことを祈った。
40代後半だという運転手さんはフランクで話しやすく、会話が弾んだ。
「自分も、若い頃はお客さんみたいに鉄道で旅をしたもんですよ」
『そうなんですか。どんな場所へ行かれたんですか』
「色々行ったけれど、北海道を回った鉄道の旅をよく覚えてますよ。列車で向かい合わせの席に座ってる女の人が『靴脱いで足伸ばしていいよ』って言ってくれたこと。金もないから風呂もろくに入らずに旅してるから身なりだって綺麗じゃないのにだよ。へとへとに疲れていたからお言葉に甘えて足を伸ばしたけれど、臭かっただろうに女の人は嫌な顔ひとつせずに『足疲れてるでしょ、気にしないでね』って。あの頃は人々の心に余裕があって、良い時代でしたよ」
話を聞きいていると見てもいないその光景が何故か目に浮かんできて、大切な旅の思い出のおこぼれをいただけたような不思議な気分だった。
16時を過ぎると一気に周囲が暗くなり始めた。等間隔に設置された街頭はあっても、冬の夕方の山道は暗い。
「終点の岩泉駅は、住民が立ち上がって作られた駅なんですよ」
もともとは1957年に岩泉駅から2つ手前の浅内駅が竣工した時点で「岩泉線、完成でござい!」となったが、岩泉町の住民たちが「町の中心まで鉄道が来ないなんてそりゃないぜ!」と猛烈な建設運動を展開。その結果岩泉駅までの区間も着工されて、今の岩泉線となったという。
なんともパワフルな話はそこでは終わらず、さらに岩泉駅から太平洋沿岸部の小本駅への延長計画まであったとのこと。乗客が減少し続けてる今となっては更なる延長なんて夢のまた夢という感じだが、岩泉線、知れば知るほど趣深い路線である。もっとも、この程度の知識は身につけてからここへ来るべきなのだろうが…。
すぐに完全に日が暮れて周囲が闇に包まれた。自分でハンドルを握っていなくても、ぐねぐね曲がる暗い山道は恐ろしい。
「お客さん、ほら、あの光ってるやつが押角駅ですよ」
そう言われて窓の外を見てみると一面の真っ黒闇の遠い向こうに白い点がぽつんとあった。それが押角駅の灯りだという。
その光を見た瞬間、心を掴まれた。ささやかなはずの光が、夜の山があまりに暗すぎて煌々と光って見える。夜の山の真っ暗な闇の中であの灯りに辿り着いたらどれ程安心するのだろう。
でもあの灯りの元に人は来ない。そもそも人が住んでいない。鉄道も動いていないから外から来る人もいない。それでも駅には誰かを待つ使命があるから、山の中でポツンと光りながら、やって来るかもしれない誰かを待っているのか。
なんてむなしくて健気な佇まいなんだろうか。。。
17時頃、バスは岩泉駅に到着。折り返しの発車時刻まで駅の中を探索した。
折り返しのバスには学生数名が乗車したため、押角駅には立ち寄らずに終わった。運転手さんには詫びられたが、遠くからでも山の中に在る押角駅の存在を見ることができただけで、むしろそのことで心が満たされていた。お礼を言って茂市駅でバスを降り、再び山田線に乗って盛岡へ戻った。
その後2014年に岩泉線は復旧することがないまま廃線となり、旅客輸送の役割はバスに引き継がれた。もともと日本一の赤字路線という大変不名誉な称号を持っていたこともあり、路線バスへの移行は仕方ないことなのかもしれない。廃駅となった押角駅跡にはバスも停まらなくなり、今は茂みの中にうっすらとその面影を残すのみとなっているようだ。
最近になってふと、結局お目当てには乗れず行けずだったのに妙に心に残ったこの変な旅を記録することを思い立った。実家で眠っている古いパソコンに入った写真データを書き出して「さて書くか」と当時の旅ノートを開いたら、今日がちょうど12年前に岩手に向かったのと同じ12月10日だったので驚いた。12年も前のことを何を今更とも思ったが、ノートと写真を見返しながら文章をまとめているとまるでタイムマシンに乗ったような気分で旅を追体験できたので、まあ、これはこれでヨシとしたい。
おしまい
谷川岳!ならず
〜この記事の概要〜
雪が降る前にと思い、10月中旬に有給を取って谷川岳登山を計画。2日前までは天気予報も快晴、山岳保険にも加入して、地図やコンパスの使い方も復習して準備バッチリ!しかし予報は外れて当日は曇天。そして登り始める頃には雨も降り出して、30分程度歩いたところで限界を感じてトボトボ撤退…。
その日の写真のアーカイブでございます。。。
谷川岳行きのバスに乗るために水上駅で下車。この時点で濃霧注意報が出ていました。うしろの山に白い霧がモクモクと湧いている。
雨は小雨だったのに撤退したのは濡れた木道で滑って転ぶのが怖かったのと、恥ずかしながら装備も甘かったからです。実家に置いたままになっているゴアテックス防水の登山ウェアを持ってきていたら頑張ったと思う。天気予報が晴れだと言っていても、ちゃんと悪天時のことも考えて準備しないとダメだと反省…。
天気微妙で眺望悪くても「天気良くて渋滞するよりは良いさ!」と思ってたけど天気が悪い=気温も低いということで、さらに雨が降ったりすればより寒さは厳しくなります。そこらへんを完全に失念していました。「お〜寒い寒い!転びたくないよぅ!」と心の中で泣き言をいいながら撤退です。
ヨボヨボしておりましたが、リフトの終点から少し歩いたところの景色がとても良かったです。リフト乗り場からそう遠くなのに他に人もいなくて、少し降りた場所のせいか何の音もせずシーンとしていて、視界には山と雲ばかり。最高でした。
帰り際に少し風が吹いて雲が流れたら麓の町や山の中に設置された人工物が見えて、なーんだという気持ちになりました。ロープウェイとリフトを乗り継いでここまで来ておいて「なーんだ」は無いだろうという話ですが、そういう自分勝手な気持ちで私は山登りを楽しんでいるんだと思います。
バスに乗って水上駅まで戻ってきました。とても手の込んだ作りの「つるし雛」がたくさん飾ってありましたよ!地元の有志の方々が制作されたようです。
母の残した着物や娘の頃に着た着物をほぐし
1つ1つの飾りに世の中全ての子供達の健やかな成長と幸せを願い
季節や行事を考えながら、老眼鏡をかけ一針一針楽しく縫いました
との説明書きがありました。なんとも素敵じゃないですか。みなさんも水上駅へ行った際はぜひ待合室へ。
そんなこんなで帰ってまいりました。いろいろと反省点の多い山行(未満)となりましたが、得た教訓を大事にして次回に備えようと思います。では!
大岳山に登ってきた
こんにちは。
先週歩いてきた天覧山と多峯主山が楽しかったので今度はもう少し高い山から景色を見たいと思い、奥多摩にある大岳山に登ってきました。
今回の行程がこちらです。御岳山ケーブルカーを利用して御岳山駅〜大岳山を往復するルートにしました。赤色のGマークの場所からスタートして、青い線を往復しています。
復路で鍋割山に立ち寄るルートもいいなぁと思ったのですが、奥多摩登山は初挑戦であることと、標高1266mで決して高くはないものの久しぶりの1000m越えの登山ということもあり往復コースにしておきました。
電車とバスを乗り継いで、御岳山駅に到着です。行楽シーズンの週末なので覚悟はしていましたが、JR御嶽駅からここまでの道のりは登山客と武蔵御嶽神社の参拝客でなかなかの混雑でした。
ところでケーブルカーの中にバッタがいましたよ。窓の淵に佇んでいるのが見えますでしょうか。麓の滝本駅から御岳山駅まで、しっかりと無賃乗車していました。
さあ、歩き始めます。まずは武蔵御嶽神社まで歩きます。
少しずつ紅葉が始まっていますね〜。
大きな鳥居をくぐって、10分弱くらい歩くと参道の宿坊街に出ます。
こちらは宿坊街入口のビジターセンターの入り口にあった案内看板。今日行くのは「コース紹介」左上の「大岳山コース」です。それと左側の黒板ボードに書かれた花の紹介がかなり好きな感じでした。山小屋によくあるような手作りっぽい案内が好きです。
で、この宿坊街から神社までの道のりがキツイ!しっかり舗装されているのですが、とにかく急な坂道が続きます。↑の2枚目の写真は帰りに撮ったものなのですが、この勾配伝わりますでしょうか。登山道はまだ先ですが、すでに登山が始まっている感覚です。
そして神社の境内を通過して…
いよいよ登山道に突入です。
少し歩くと大きな杉の木がありました。写真が切れていますが、太さだけでなく高さもかなりあります。看板が名木No.9と言っているので、少なくとも他に8本の名木があるのですね。
横に伸びる木の下をくぐります。木漏れ日のある程よい日陰で歩きやすいです。
奥の院口にあるトイレです。便所という名乗りに失礼ながら警戒したのですが、思いがけず綺麗なトイレでした。それにふさわしい妙に神々しい写真が撮れましたので載せておきます。
そのトイレの目の前にある案内板にクマ注意のお知らせがありました。日付を見ると9/4とのことで、そこそこ最近です。出会いませんように!
道中ずっと毬栗がたくさん落ちていて、毬栗の絨毯みたいになっている所もありましたよ。栗ごはん作り放題ですね〜。
歩き始めて50分程。ここらへんは沢沿いを歩くので水の音に癒されます。一体どこに水が?という写真になっていますが、清流が流れております。
飲めるのかは分からないのですが、水場もあります。冷たくて気持ち良いです。
良い道じゃないですか。
まっすぐ伸びる杉を突っ切るような道を歩きます。気分はさながら海を割るモーセです。
気分よく歩いていたのも束の間、沢沿いを離れると登り道に突入。そのうち全然人とすれ違わなくなりました。
それまでは少なくとも数分に1度は人とすれ違っていので、急に人気がなくなって「もしかして道を間違えている?」と不安がよぎります。前回と同じ展開です。歩いてきた道は明瞭な登山道にしか見えなかったけれど、そう思い込んでいただけなのか。。
道に他の登山者の足跡がついていないか目を凝らすのですが、
目に入ったのがこの足跡でした。さっきのクマ注意の張り紙のこともあり、一瞬クマが脳裏を過ぎりましたがさすがにこんなスタンプみたいな足跡じゃないことはわかります。そういうデザインの靴の跡?
こんな時こそ登山アプリの出番!と思いGPSで確認したところ、少し登山道からズレたところに現在位置が表示されていました。が、それはスマホのGPSの精度の問題だったようで、結論としては道は合っていました。単に人が全然いないタイミングだっただけのようです。
家に帰ってからアプリで行程を見返してみると他の場所でもGPSの微妙なズレがありました。登山アプリはすごく便利ですが、まるっきり頼ってしまってはダメですね。
歩き始めて1時間10分ほど。芥場峠を過ぎたあたりに看板がありました。どういうわけか滑落事故多発の文字を見ても「ほぉ〜ん」と他人事の気分で歩き続けますが…
岩場、鎖場が思った以上に多い!完全に予習不足であり、これは反省すべき点です。
鎖のついた岩場はこの先山頂まで繰り返し現れます。しかも隣は急な斜面だったりするので、もし滑って転んだりしたら大変なことになりかねません。雨の後なんかは本当に気を付ける必要があると思います。滑落事故多発の文字は脅しではないことを理解して、慎重に進みます。
そんな道を20分ほど進み、大嶽神社の本宮に到着。
大岳山の麓には大嶽神社の里宮があり、山頂の手前にあるこちらは本宮となります。よく分からないままググって得た知識をそのまま書きました。本店と支店みたいなことだと思います。
大嶽神社はオオカミ信仰の神社らしく、狛犬ならぬ狛狼が鎮座しております。そんな情報も後から検索して知ったので見物しそびれたのですが、上の写真をアップにしたら写っていました、狛狼。なかなか独特で可愛らしいフォルムをしているのでぜひググってきれいな画像を見てみてください。
この神社から山頂までは高低差だけで言えば100m程度です。しかしながら山頂直前は更に岩場の連続なうえに、お昼前という時間帯もあってかすれ違う人も多いです。道も広いとは言えず、「お先どうぞ」なんて先を譲ってもらうと休んでもいられなくて気合を入れて汗だくになりながら登り続けました。写真を撮る余裕なんぞ皆無でしたので、帰りに撮った写真を載せます。
どの岩場も結構な角度があり、ぐいっ!と登る感じです。足を置く場所を探りつつ、岩に尻と手をつきながら這い蹲って登っていきます。不格好ですが、なりふり構っていられません。
そんなこんなで登り切った岩場の先には!
山頂でございます。出発からちょうど2時間程でした。天気が良くて富士山もよく見えます。風に揺れてるススキの上をトンボがたくさん飛んでいて秋らしさを感じました。
時間はちょうど昼前で、山頂ではたくさんの登山客がお昼ご飯を食べていました。お互いを労いながら食事しているグループも、ガスバーナーでラーメンを作っているソロ登山者も、みんな良い雰囲気です。山でこういう穏やかな光景に出会うと心が和む一方で、思い出を楽しいものにするためにも安全に下山できるまで気は抜けないなと感じます。
ベンチ代わりになりそうな丁度良い倒木があったので私も腰を下ろして、今朝こしらえてきた特製バクダンおにぎりを食べました。エネルギー特化の見た目度外視おにぎりなので写真はございません。
腹ごしらえをしてゆっくり山頂の景色を楽しんだら、スタート地点に向かってピストン開始です。登りと同様、へっぴり腰になりながら岩場を降ります。
大嶽神社の目の前にある大岳山荘(写真奥の屋根)は既に閉鎖されていますが、飲み物やスナックの無尽販売をしていました。ベンチとテーブルもあるのでゆっくりできそうです。
大岳山荘の奥に開けた場所があったので寄り道してみました。ヘリポートのようです。その奥に良い景色が広がっているじゃありませんか。
山頂のようにススキが茂っておらず、視界を遮るものがないので眺めが抜群です。小屋が稼働していた頃はこの景色を楽しみながら泊まれたのですね。
行きと同じく芥場峠を過ぎたあたりで他の登山客を見なくなったのでバクダンおにぎり(2個目)を頬張りながら歩いていたら「ザッザッ!」という音が背後から近づいてきて、あっという間にトレイルランニング中の人たちに追い抜かれました。追い越しながら「こんにちは〜」と挨拶をされたのに、口いっぱいのおにぎりが邪魔をしてペコリを頭を下げることしかできません。どの山に行ってもトレイルランニングをしている人たちを見ますが、ただ歩くだけでも転ばぬよう道に迷わぬよう必死な自分からすると「嘘だろ〜!?」という感じです。山を走るなんて、相当な体力と技術がないとできないはずです。
思ったよりも早い時間に山頂を出発できたのと岩場で足がしっかり疲れていたこともあり、復路はたくさんの人に追い越してもらいながら景色を楽しみつつのんびり歩きました。
武蔵御嶽神社まで戻ってくると、階段の上から麓の街がよく見えました。登りでは気付かなかったです。
神社を出て宿坊街を通り抜け、山頂から2時間20分でスタート地点に戻ってきました!
ケーブルカーで麓に戻る前に少し休憩。疲れた体にソフトクリームが染みます。御岳山駅の横の広場からの景色もきれいです。
往復タイムは4時間20分、歩いた距離は9.8km。距離も時間も前回の3倍と大幅アップでしたが、楽しい山行でした。その後2日間は筋肉痛でバッキバキの体で過ごしました。
おまけ
ICカードの利用で貰えるケーブルカーの乗車記念の写真が、それはないだろっていうスピード感で良かったです(左)。おしまい!