(今回はジャニーズ全然関係ない記事です。)
私は鉄道に乗るのが好きなので、旅行先ではチャンスがあれば乗るようにしています。
夢はシベリア鉄道乗車です。
北京からモンゴル経由で途中からシベリア鉄道に合流するルートが楽しそうと思っていましたが、旅先で知り合ったシベリア鉄道経験者に「始発点であるウラジオストクからの景色こそが最高なんだよ!」と言われて以来迷っています。
こんな状況で乗れるのがいつになるのかは分かりませんが、有識者の方いらっしゃいましたら是非アドバイスください。
それはさておき、
せっかく今まで数カ国の鉄道旅行を経験したのだから1度まとめてみるのもいいかなと思いまして、今回はそんなまとめ記事です。
当時の日記を元に書き起こしていますが、情報が曖昧な部分があるかもしれません。地下鉄やモノレールは今回は除外しています。
乗車時期は特に記していない限りすべて3年くらい前です。今回もずいぶん寝かせた写真の放出です。よろしければお付き合いください。
■台湾
台北から台中への移動で乗車した特急列車、その名も「自強号」。強そう!
切符は券売機で購入。無事乗り込み出発です。賑やかな道路沿いを走ったり、草原の中を大きな牛が歩いているような長閑な景色の中を走ったり、景色の変化が楽しくてずっと車窓を眺めていました。
台湾の鉄道といえばお弁当ですよね。ですよね、と書いてしまいましたが、そうなのでしょうか。実はよく知らないのですが以前見た台湾の旅番組で美味しそうに駅弁を食べている様子が紹介されているのを見て以来そういう認識だったので、私もお弁当買いました。
ほんのり八角の味がする美味しいお肉でした。見た目通り、ビールと合いますよ。
列車は2時間半ほどで無事に台中に到着しました。
余談①
台北で地下鉄グッズのポップアップショップに遭遇したので路線図のハンカチを購入しました。かわいくてお気に入りです。
余談②
台湾中部の彰化駅の近くにある「彰化扇形車庫」にも行ってきました。ここでは現役活躍中の扇形車庫を見ることができます。鉄道好き必見のスポットではありますが、珍しい光景なので鉄道に興味がない人でも楽しめそうです。
■ベトナム
ベトナム北部のハノイから南部のホーチミンまでを縦断する南北線、 通称「統一鉄道」に乗って、ベトナムを縦断しました。
ハノイから出発して、途中ダナンを経由してホーチミンを目指します。
実は今回の乗車から3年ほど前に行った、初めての1人海外旅行がベトナムのホーチミンでした。その時も「少しの区間だけでも鉄道に乗りたい!」とサイゴン駅(現在の地名はホーチミンだけど駅名はいまだにサイゴン)を目指したのですが、迷って迷って結局駅まで辿り着くことができず乗車を断念。
今回は無事に駅にたどり着いて列車に乗るぞ!という低いハードルを胸に挑みました。
ネット予約にチャレンジしたのですが、支払いに失敗(ベトナム国内のカードしか使えないみたい?)したので、ハノイ駅へ行って聞いてみることに。
人に道を聞きまくって、今回はどうにか駅に到着することができました。
「ガ・ハノイ(ハノイ駅)どこ?」と聞くと、皆さん丁寧に教えてくださいました。ありがとうございます。
乗りたかった列車は満席になってしまっているが、次の便なら空きがあると!
しかし提示されたお値段が「1,200,000VND」。ネットで見た席は722,000VNDだったので、値段がずいぶん違います。と言っても桁が多すぎてピンとこないですよね。1,200,000VNDは2021年6月現在のレートでは日本円で5,700円くらい、722,000VNDは3,400円ほど。たった数千円の違いじゃないか〜と言われてしまえはそれまでですが、ベトナムの物価を考えると結構な違いです。
そのことを尋ねると「席種が違うから^^これは良い席だよ~」とのこと。そんな良い席でなくても良いのですが…と伝えたいのにイマイチ伝わらず、「良い席」ってどういうことさ〜?と思いつつも、大人しく支払って無事予約は完了しました。
そして余談なのですが、この日はちょうどクリスマスでした。
切符の予約が完了してから街をブラブラしていると、大聖堂の前に「無料クリスマスコンサート開催」という看板が出ており、中を覗くと看板に記載された時間からはまだかなり早い時間にも関わらず大勢の人が着席していました。「せっかくなのでクリスマス気分を味合わせてもらおう!」と、私も一緒になって着席。
どんどん人が集まって次第に身動きがとれないほどになり、「ずいぶん混むんだな〜」と思ってたら神父的な聖なる感じの装いを身に纏った人たちが厳かな雰囲気で入場して、パイプオルガンが鳴り響きました。
「お、人が集まったから早めにコンサート開始かな?」等と思っていると、おもむろに立ち上がりだす周りの人々。「立って聴くタイプのコンサートなのかな?」と思っているとそして聖歌隊のような人々が歌い出して、突然客席サイドの人々も歌い始めました。
客席サイドのパートがあるなんて予想外でした。
というか、よくよく考えてみたらコンサートの開始時間まであと1時間程あります。これは完全に、宗教行事としてのクリスマスミサでした。
ヤバい…キリスト教とは特に縁がなく生きてきたからそんなお作法は知らないぞ…。焦りますが、教会の中には人がミチミチに入っていて退場することもできません。
隣で歌っている屈強そうな男性は、私みたいにふらっと入ってきちゃった様子の男の子がヘラヘラしているのをコラー!と注意していてビビリます(大切な行事なので当然なのですが)。私もバレたらどうなるか分からん!と思い、「キリスト様をお祝いしたいんです」という表情を必死に作りました。必死の口パク。なんとなーく、口ずさんでみたり…。
というか、思いの外こっちのパートが多い。「アーメン!」とか「ハレルヤ〜」みたいなのはなんかわかるから、そこはここぞとばかりに声を出して頑張ったりしているうちに、「十字を切る」パートがやってきました。これまで特に十字を切る経験が無いまま生きてきたので、頭の中にある「十字を切る」の資料はコンサート中の亀梨和也だけでした。(なぜか彼は若い頃十字を切る仕草をしていた。かっこいいからやっていたんだと思う)
それを必死に脳内で再生して、助けてカメ…!!という気持ちでがんばってなんとなく十字を切って・・・切れてたのかな?わかんないですけど、どうにか乗り切りました。
うっかり大事な宗教行事に乗り込むなんて、悪いことをしてしまった…と思うのですが、私と同じうっかりをしていた人はあの空間に他にもいたはずです。こちらの歌唱パートがはじまったときに(やば・・・知らねえぞ・・・!!)という妙な連帯感が、確かにありました。
話がものすごく逸れてしまいました。
ビールやパンを購入して、指定されたコンパートメントに乗り込みます。入り口に扉がついた、完全個室タイプのコンパートメントです。
それにしても、テーブルにお花やオシャレなランプが飾ってあったり軽食が用意してあったりと、思っていた寝台列車とはずいぶん違う感じです。
ルームフレグランス的なものなのかちょっと良い匂いがするし、ハノイ駅周辺で繋がるWi-Fiまで用意してありました。
他の車両にはこういった「おもてなし」要素のないシンプルなコンパートメントもありました。切符を買うときに駅員さんが言っていた「席種が違うから^^これは良い席だよ~」は、こういう意味だったようです。求めていたわけではありませんが、たしかに良い席ではあります。
同じコンパートメントのメンバーはイギリス人男性と中国人男女カップルで、いずれも気さくな方々でした。
列車は定刻に出発。人が生活する建物のすぐ側を通るのが興味深いです。そしてめちゃくちゃ揺れました。少し前に乗った中国の寝台列車よりずっと揺れます。
ガタガタ揺られつつ、今回もビールを飲んで鉄旅を楽しみます。
お腹が空いたので食堂車へ行ってみます。私は11両目で食堂は先頭車両なので遠い遠い。
揺れる車内をヨタヨタ歩いてようやく到着。食堂メニューではなく、車内でワゴン販売していたおかゆを注文していただきました。なかなか美味しいのですが、いかんせん列車が揺れまくるので食べづらくて笑ってしまいます。車内販売のご飯は割高なイメージだったのですが、30,000VND(2021年6月のレートで140円ほど)と意外と高くはありませんでした。
食堂車では従業員がタバコ吸ったりかなりリラックスしている様子。休憩室も兼ねているのかもしれません。
食後はコンパートメントに戻って早々に眠ってしまいました。
朝起きると田園地帯を走っていました。曇り空。
見えるのは田んぼ、墓、民家、畑、牛、墓、民家、、、、
ぼんやりしていたら通路から「モーニングコーヒー!!!!」という元気な掛け声が聞こえてきました。朝ごはんの販売ワゴンです。
コーヒーはいただかなかったけど、トウモロコシのおこわを食べました。おいしかった!
ご飯も食べ終えてボケ〜っと緑生茂る車窓をみてたら、鉄オタでもなかろう旅行者が外から我々の列車を撮影しており、こりゃ景色がいいんじゃないか?と思って通路の外に出たら案の定、海の側を走行中!(コンパートメント内だと窓が逆を向いていて気づかなかった)
海沿いの峠です。「ハイヴァン峠」という、統一鉄道におけるイチオシ見所ポイントを走行中でした。
あいにく天気はあまりよろしくなかったのですが、窓から先を走る車両と海が見える峠越えってなんだかとてもロマンチックじゃないですか。大変満足でした。
途中、人の気配の無さそうな場所に信号所(というのでしょうか?)が数カ所あり、駅員さんが1人で立っていて「ありがとうございます…」という気持ちに。
そして無事ダナンへ到着!
ダナンからホーチミンまでの切符も今のうちに買っておきましょう。
ハノイ駅での切符購入時の失敗(?)を繰り替えさぬよう、買いたい席をどう伝えるか考えて「豪華なコンパートメント」と「普通のコンパートメント」のイラストをノートに描きました。そして「こっち!こっちの普通のほう!豪華なやつは、ノ〜!」と指差して伝えたら無事に切符が買えたうえに、ややウケ^^を頂けました。
無事切符購入後はダナンからバスでホイアンまで足を伸ばし、ランタン祭りやら船乗り体験やらを楽しんで数日後、ふたたびダナン駅まで戻ってきました。
再び寝台列車です。今度はゴール地点のホーチミンを目指します。
乗り込みました。今回のコンパートメントです。前回の部屋にあったWi-Fiや良い香りはありませんでしたが、前回よりはショボめのお花と水が置いてありました。花も水もない席かと思っていたのですが、中間クラスの席なのかもしれません。(真相は謎)
途中まで誰かが乗っていようで飲み物や弁当のゴミがそのまま置いてありました。下段のベッドは使用済みのようでしたが、私の席は上段なので問題ありません。そして乗務員さん曰く、ホーチミンまで私の貸切ですって!やったね〜。
1人でゆったりと列車に揺られながら、ビールとベトナム名物バインミー(サンドイッチ)で晩酌です。おいしく頂いて、おやすみなさい。
目が覚めると早朝で、田園地帯を走っていました。朝焼けがきれい〜!
きれいね〜としばらく眺めて、すぐにまた寝てしまいました。
8時頃再び起きて食堂車を目指すも、もうすぐ大きな駅に到着だったようで人がごった返していて諦めてコンパートメントへ戻りました。
大人しく席にいたら乗務員さんがやって来て何か言ってくるんだけど、よくわからず。切符を見せても「違う」という。
よくよく聞いてみると、どうやらご飯のチケットを買うかの確認だったようです。2種類あったけど何のこっちゃわからんので「コムなんとか」を頼んでみました。「コム」は米のことを指すとどこかで見た覚えがあります。どんな朝ごはんかしら〜と期待して、35000VNDお支払い。
11時に持ってくるということで、お腹をすかせながら車窓を眺めて待ちます。
街中を走ってる時は線路と人の暮らしが近いので、すこしヒヤヒヤもするのですが新鮮な景色の連続で楽しいです。
11時過ぎにお待ちかねのご飯がやってきました。
焼いた肉の塊が乗ったご飯、味のしないきゅうりの漬物みたいなもの、スープ!がっつりご飯です!見た目通りのお味で、美味しくいただきました。
食べ終わってごろ寝してたら、乗務員さんがトレイを回収しにきてくれました。
お腹も満たされて、そのまま、うとうと……昼寝。。
そして目が覚めると…
知らないオジサンが斜向かいで寝ていました。誰〜!!
現在地からホーチミンまではあと2時間ほど。この少ない時間のために割高な寝台席を取るのは考えにくいので「空いてる!ラッキー!」って感じで寝ていたのでしょう。別に寝てる分には良いのですが、閉めていたコンパートメントのドアをわざわざ開けて入ってきたのかと思うと少しビビリます。
掃除に入ってきた乗務員さんに「この人は…?」と聞かれて、知らないですと伝えたら、どこかへ連れていかれました。
そして2時間後、定刻通りにサイゴン駅に到着!
3年前は訪れることができなかった、念願のサイゴン駅です。やっと来たぞ。うれしいです。
これにてベトナム統一鉄道の乗車完了です。景色もご飯も楽しめて、とっても楽しい鉄道旅でした。
全ての国の乗車記録を1記事で書くつもりでしたが、長くなってしまいました。このペースだと「その4」くらいまではかかりそうです。
次回、カンボジア・イラン編に続きます。