こんにちは。
先週歩いてきた天覧山と多峯主山が楽しかったので今度はもう少し高い山から景色を見たいと思い、奥多摩にある大岳山に登ってきました。
今回の行程がこちらです。御岳山ケーブルカーを利用して御岳山駅〜大岳山を往復するルートにしました。赤色のGマークの場所からスタートして、青い線を往復しています。
復路で鍋割山に立ち寄るルートもいいなぁと思ったのですが、奥多摩登山は初挑戦であることと、標高1266mで決して高くはないものの久しぶりの1000m越えの登山ということもあり往復コースにしておきました。
電車とバスを乗り継いで、御岳山駅に到着です。行楽シーズンの週末なので覚悟はしていましたが、JR御嶽駅からここまでの道のりは登山客と武蔵御嶽神社の参拝客でなかなかの混雑でした。
ところでケーブルカーの中にバッタがいましたよ。窓の淵に佇んでいるのが見えますでしょうか。麓の滝本駅から御岳山駅まで、しっかりと無賃乗車していました。
さあ、歩き始めます。まずは武蔵御嶽神社まで歩きます。
少しずつ紅葉が始まっていますね〜。
大きな鳥居をくぐって、10分弱くらい歩くと参道の宿坊街に出ます。
こちらは宿坊街入口のビジターセンターの入り口にあった案内看板。今日行くのは「コース紹介」左上の「大岳山コース」です。それと左側の黒板ボードに書かれた花の紹介がかなり好きな感じでした。山小屋によくあるような手作りっぽい案内が好きです。
で、この宿坊街から神社までの道のりがキツイ!しっかり舗装されているのですが、とにかく急な坂道が続きます。↑の2枚目の写真は帰りに撮ったものなのですが、この勾配伝わりますでしょうか。登山道はまだ先ですが、すでに登山が始まっている感覚です。
そして神社の境内を通過して…
いよいよ登山道に突入です。
少し歩くと大きな杉の木がありました。写真が切れていますが、太さだけでなく高さもかなりあります。看板が名木No.9と言っているので、少なくとも他に8本の名木があるのですね。
横に伸びる木の下をくぐります。木漏れ日のある程よい日陰で歩きやすいです。
奥の院口にあるトイレです。便所という名乗りに失礼ながら警戒したのですが、思いがけず綺麗なトイレでした。それにふさわしい妙に神々しい写真が撮れましたので載せておきます。
そのトイレの目の前にある案内板にクマ注意のお知らせがありました。日付を見ると9/4とのことで、そこそこ最近です。出会いませんように!
道中ずっと毬栗がたくさん落ちていて、毬栗の絨毯みたいになっている所もありましたよ。栗ごはん作り放題ですね〜。
歩き始めて50分程。ここらへんは沢沿いを歩くので水の音に癒されます。一体どこに水が?という写真になっていますが、清流が流れております。
飲めるのかは分からないのですが、水場もあります。冷たくて気持ち良いです。
良い道じゃないですか。
まっすぐ伸びる杉を突っ切るような道を歩きます。気分はさながら海を割るモーセです。
気分よく歩いていたのも束の間、沢沿いを離れると登り道に突入。そのうち全然人とすれ違わなくなりました。
それまでは少なくとも数分に1度は人とすれ違っていので、急に人気がなくなって「もしかして道を間違えている?」と不安がよぎります。前回と同じ展開です。歩いてきた道は明瞭な登山道にしか見えなかったけれど、そう思い込んでいただけなのか。。
道に他の登山者の足跡がついていないか目を凝らすのですが、
目に入ったのがこの足跡でした。さっきのクマ注意の張り紙のこともあり、一瞬クマが脳裏を過ぎりましたがさすがにこんなスタンプみたいな足跡じゃないことはわかります。そういうデザインの靴の跡?
こんな時こそ登山アプリの出番!と思いGPSで確認したところ、少し登山道からズレたところに現在位置が表示されていました。が、それはスマホのGPSの精度の問題だったようで、結論としては道は合っていました。単に人が全然いないタイミングだっただけのようです。
家に帰ってからアプリで行程を見返してみると他の場所でもGPSの微妙なズレがありました。登山アプリはすごく便利ですが、まるっきり頼ってしまってはダメですね。
歩き始めて1時間10分ほど。芥場峠を過ぎたあたりに看板がありました。どういうわけか滑落事故多発の文字を見ても「ほぉ〜ん」と他人事の気分で歩き続けますが…
岩場、鎖場が思った以上に多い!完全に予習不足であり、これは反省すべき点です。
鎖のついた岩場はこの先山頂まで繰り返し現れます。しかも隣は急な斜面だったりするので、もし滑って転んだりしたら大変なことになりかねません。雨の後なんかは本当に気を付ける必要があると思います。滑落事故多発の文字は脅しではないことを理解して、慎重に進みます。
そんな道を20分ほど進み、大嶽神社の本宮に到着。
大岳山の麓には大嶽神社の里宮があり、山頂の手前にあるこちらは本宮となります。よく分からないままググって得た知識をそのまま書きました。本店と支店みたいなことだと思います。
大嶽神社はオオカミ信仰の神社らしく、狛犬ならぬ狛狼が鎮座しております。そんな情報も後から検索して知ったので見物しそびれたのですが、上の写真をアップにしたら写っていました、狛狼。なかなか独特で可愛らしいフォルムをしているのでぜひググってきれいな画像を見てみてください。
この神社から山頂までは高低差だけで言えば100m程度です。しかしながら山頂直前は更に岩場の連続なうえに、お昼前という時間帯もあってかすれ違う人も多いです。道も広いとは言えず、「お先どうぞ」なんて先を譲ってもらうと休んでもいられなくて気合を入れて汗だくになりながら登り続けました。写真を撮る余裕なんぞ皆無でしたので、帰りに撮った写真を載せます。
どの岩場も結構な角度があり、ぐいっ!と登る感じです。足を置く場所を探りつつ、岩に尻と手をつきながら這い蹲って登っていきます。不格好ですが、なりふり構っていられません。
そんなこんなで登り切った岩場の先には!
山頂でございます。出発からちょうど2時間程でした。天気が良くて富士山もよく見えます。風に揺れてるススキの上をトンボがたくさん飛んでいて秋らしさを感じました。
時間はちょうど昼前で、山頂ではたくさんの登山客がお昼ご飯を食べていました。お互いを労いながら食事しているグループも、ガスバーナーでラーメンを作っているソロ登山者も、みんな良い雰囲気です。山でこういう穏やかな光景に出会うと心が和む一方で、思い出を楽しいものにするためにも安全に下山できるまで気は抜けないなと感じます。
ベンチ代わりになりそうな丁度良い倒木があったので私も腰を下ろして、今朝こしらえてきた特製バクダンおにぎりを食べました。エネルギー特化の見た目度外視おにぎりなので写真はございません。
腹ごしらえをしてゆっくり山頂の景色を楽しんだら、スタート地点に向かってピストン開始です。登りと同様、へっぴり腰になりながら岩場を降ります。
大嶽神社の目の前にある大岳山荘(写真奥の屋根)は既に閉鎖されていますが、飲み物やスナックの無尽販売をしていました。ベンチとテーブルもあるのでゆっくりできそうです。
大岳山荘の奥に開けた場所があったので寄り道してみました。ヘリポートのようです。その奥に良い景色が広がっているじゃありませんか。
山頂のようにススキが茂っておらず、視界を遮るものがないので眺めが抜群です。小屋が稼働していた頃はこの景色を楽しみながら泊まれたのですね。
行きと同じく芥場峠を過ぎたあたりで他の登山客を見なくなったのでバクダンおにぎり(2個目)を頬張りながら歩いていたら「ザッザッ!」という音が背後から近づいてきて、あっという間にトレイルランニング中の人たちに追い抜かれました。追い越しながら「こんにちは〜」と挨拶をされたのに、口いっぱいのおにぎりが邪魔をしてペコリを頭を下げることしかできません。どの山に行ってもトレイルランニングをしている人たちを見ますが、ただ歩くだけでも転ばぬよう道に迷わぬよう必死な自分からすると「嘘だろ〜!?」という感じです。山を走るなんて、相当な体力と技術がないとできないはずです。
思ったよりも早い時間に山頂を出発できたのと岩場で足がしっかり疲れていたこともあり、復路はたくさんの人に追い越してもらいながら景色を楽しみつつのんびり歩きました。
武蔵御嶽神社まで戻ってくると、階段の上から麓の街がよく見えました。登りでは気付かなかったです。
神社を出て宿坊街を通り抜け、山頂から2時間20分でスタート地点に戻ってきました!
ケーブルカーで麓に戻る前に少し休憩。疲れた体にソフトクリームが染みます。御岳山駅の横の広場からの景色もきれいです。
往復タイムは4時間20分、歩いた距離は9.8km。距離も時間も前回の3倍と大幅アップでしたが、楽しい山行でした。その後2日間は筋肉痛でバッキバキの体で過ごしました。
おまけ
ICカードの利用で貰えるケーブルカーの乗車記念の写真が、それはないだろっていうスピード感で良かったです(左)。おしまい!