神戸市立王子動物園の人気者であるパンダスター・タンタンをご存知でしょうか。丸い顔に短い手脚が特徴的なおばあちゃんパンダです。ゆったりと動く優雅な所作から「神戸のお嬢様」という素敵な異名も持ち、たくさんの人から愛されています。私もまたそんなタンタンの虜となっている人間の1人で、王子動物園の公式Twitterが発信しているタンタン情報に日々癒されております。しかし遠方に住んでいることもあり、なかなか現地に赴くことはできずにいました。
そんな中でコロナ渦、そしてタンタンの心臓疾患が見つかり、一時は公開中止に。しかし先月から再び一般公開が再開し、コロナも落ち着いていた(この旅行の予約時のことです)ので久しぶりに王子動物園へ行くことにしました。
しかしご存知のように年明けからコロナの雲行きがまた怪しくなってきてしまいました。迷いましたがチャンスは常にあるものではないので、できる限りの感染対策をしつつ出かけてきました。その記録です。
まずはえっちらおっちらと神戸の街へとやってまいりました。
阪急電車に乗り込み、王子公園駅で下車します。実は一昨年にも一度タンタンさんに会いに来たことがあるので、道のりはバッチリです。
王子公園駅ではたくさんのパンダが出迎えてくれます。そんなところにもパンダスター・タンタンそして今は天国にいる相棒コウコウの偉大さを感じます。ちなみに「✨パンダスター✨」という呼び名は昨年行われたオンラインイベント「タンタンを語る会」で中国領事館の方が使っていて気に入ったので私も真似しています。
パンダの「尻尾」はイラストでは黒色で描かれることも多いですが、実際は白色です。しかしこちらの真ん中のイラスト。
「あれ、大きい方のパンダの尻尾が黒いぞ」と思い撮影したのですが、よく見てみるとこのパンダ自身も自分の尻尾が黒いことが気になっている様子です。ハハーン。一見塗り間違えていると見せかけての「パンダの尻尾は白ですよ」という皮肉を込めた風刺イラストだとみました。それとも、単に泥遊びでもして尻尾が黒くなってしまったのでしょうか。真相は謎のまま…。
パンダたちに歓迎されながら改札を出て直進すると、さらにパンダが案内してくれます。
物言わぬとも分かります。この先にはきっと…
王子動物園です!開園の15分ほど前に到着したのですが、すでに列が出来ていました。
開園の5分前になると券売機とチケット売り場が開きます。
さっそく購入。前回のチケットはコアラの写真だったような?今日はキリンたちでした。ランダムなのでしょうか。それにしても入場料600円はかなりお安いと思います。
そして開園時間の9時になりました!
入場して早速タンタンがいるパンダ館…へは行きません。現在タンタンの体調を考慮して、パンダ館の観覧時間は11時〜13時の2時間に設定されています。王子動物園にはタンタン以外にも素敵なアニマルたちがたくさんいらっしゃるので、順番に見ていきましょう。
ふれあい広場では羊たちがお食事中でした。おいしそうに草を食んでいます。
ニヒルな笑みをいただきました。
そしてTwitterでも人気のガチョウのガッチャン。今日もコブが立派です。
ヤギの部屋の水飲み場で、スズメが何かつついてましたよ。ヤギと同じ格好になっていて可愛らしかったです。
賑やかだったバードたちの部屋。コールダック、アヒル、ガチョウ等さまざまな鳥が集まっています。手前のフッサフサは烏骨鶏。
王子動物園内には趣深い手作りの案内板や豆知識パネルが設置してあり、それを読むのも楽しみのひとつです。とても魅力的なのでいくつか紹介します。
へぇ〜!草しか食べない動物のうんちはくさくないんだ!
そうでもないらしい。
わかばとキャサリンにも是非お会いしたいと思っていたので残念でしたが、また次のチャンスに期待です。
そういえばふれあい広場には、あの人気者もいましたよ。
ここからは駆け足でご紹介していきましょう。
レッサーパンダはずっと元気に駆け回っていました。
少し奥まった場所にあるエゾヒグマの観覧エリアには自分以外に人がいなくて、なんとなく緊張感がありました。
とにかく体が大きいので迫力がありますが、こうしてじっくり顔を見ると優しげなおじいちゃんのように見えます。
目だけを水面から覗かせるワニ。
上から見るとサンショウウオっぽいフォルム。
イグアナの肌の質感、どんなものなのか気になります。
ざっくりと動物を見終えると、時刻は10時30分。歩き回って少しお腹がすいたので、腹ごしらえをしてパンダ館へ向かうとします。
以前はレストランがあったのですが閉店してしまったそうで、現在はキッチンカーが園内の数ヶ所で食事の販売を行っています。遊園地ゾーンのキッチンカーでパンダ肉まん(350円)を注文しました。中身がみっちり詰まっていて美味しかったですよ!
さてお腹も満たしたところでいよいよパンダ館へ向かいます。
入場開始の11時まではまだ少し時間がありますが、パンダ館に到着するとすでに長蛇の列でした。外の展示室の前にジグザグに列が作られているので、その最後尾につきます。パンダ館の展示室は屋外、屋内に別れていますが現在はタンタンさんの体調管理のために屋内のみ使用されているそうです。
1周目
列は長いですが、11時になるとスタッフの方の誘導で列はサクサク進みます。
そして建物の中に入ると、いよいよ…
タンタンです!寝台の上でお休み中のようです。お尻を向けて顔を隠して眠っていようと、タンタンの魅力は隠しきれません。
頭が寝台の手すりにめり込んでますよ。ちんまりと伸びる脚がなんとも可愛らしいです。
基本的にパンダ館の中では立ち止まることはできないので、列が進む流れに乗りながら撮影することになります。自分の目でもタンタンを見たいし、写真も撮りたいし、てんやわんやです。
2周目
さてパンダ館を出たら並び直して2週目に突入します。今日は11時〜13時までの2時間で可能な限りループし続けると決めていました。私の戦いは今はじまったばかりです。
タンタンさん、先ほどと全く変わらぬ姿でお休みになられています!土曜日の朝の正しい過ごし方です。
やはりこの寝相、かわいいです。
3周目
眠っています。良い夢を見ているといいですね。
首の後ろのお肉が少し波打っていて可愛いです。
4周目
寝ています。ここで少し別の角度から撮った写真をどうぞ。チラリと見えたお顔が大変愛らしいですね。
5周目
眠り姫です。
6周目
相変わらずお休みになられていますが、寝相が変わっています!!ちょこんと揃えられた後ろ足がたまりません。
キャー!可愛いお顔が見えていますよ!
気持ちよさそうに眠っています。
7周目
かわいいお尻を向けて引き続きお休み中のタンタンさん。
8周目
モフリシャスな尻尾がたまりませんね。
9周目
少しだけ寝相が変わって、おててが見えています!
さてここまで9回パンダ館をループしていますが、パンダ館には列待ち中のお客さんを退屈させない素敵な展示がたくさんあります。
すべては写真に収め切れていないのですが、他にも写真やタンタンファンのメッセージ、タンタンを描いた絵画の展示等もあり、パンダおよびタンタン愛溢れる空間です。
10周目
エコーを取るための毛剃りの跡を見るとタンタンや周囲の人達の頑張りを感じます。タンタンさん引き続きお眠り中です。
あれ!脚が動いた!
そして大あくびです!そしてそのまま手をぺろぺろ!写真には撮れませんでしたが、タンタンさんの舌ペロを見せていただけるだなんて感激です!
なんだか表情もリラックスして楽しげに見えます。
11周目
お目覚めのようですが、引き続きリラックスモードのタンタンさん。ふたたび舌をペロッと見せてくれました!
そしてそのまま片足を上げて、カイカイのポーズ。「大熊猫」の「猫」を感じます。
短いあんよを持ち上げて可愛いな〜とデレデレしていたら、
あら、体を回転しましたよ。
そして体を持ち上げて…
動き出しました!
タンタンさん完全起床です!
バーに手をかけます。丸い。
そしてお座りです。きっと左側からは、まるでおにぎりのようなタンタンの後ろ姿が見えているはずです。
12周目
屋内展示室へ入ったのですが、タンタンさんが見当たりません。あれ?と思っていると
奥の部屋に移動されていました!細長おにぎりな後ろ姿です。
13周目
ボケボケな写真ですが、ぺったりと座っているのがわかります。
14周目
移動中でした。頭隠してお腹隠さず。この情報量だけでも可愛いんだから仕方ありません。
ちなみにタンタンが完全に死角に入っても、展示場の奥にあるモニターで様子を見ることができます。
15周目
タンタン奥のお部屋に入っちゃったかな〜?と思いながらの15周目。屋内展示ゾーンに入ると、
あれ、タンタンさんの顔が見えますよ。
あれは、まさか…
タイヤに乗ってお食事中のタンタンです!!タンタンといえばタイヤに乗ったこのスタイルでお食事をするのが定番です。前回王子動物園へ来た際はお外の寝台でお食事されていたので、タイヤ乗りスタイルのタンタンさんのお食事を拝むのは初めてです!もぐもぐと咀嚼する姿、眼福でございます。
16周目
タイヤでお食事タンタンを見れた興奮が冷めないままの16周目です。観覧時間終了の13時が迫っているので、これが本日最後のターンになります。屋内展示場に入ると…
角度を変えて引き続きお食事中です!手前に並んでいる方が動画を撮っていて、それだ!!と思い動画撮影に切り替えました。そのキャプチャーをどうぞ。
両手で笹を大事そうに抱えて食べています。食欲があるのは素晴らしいことです。
大好きなタイヤお食事タンタンを生で見ることができたところで13時になりました。タイムアップです。パンダ館をループすると短い上り坂と下り坂を回り続けることになるので、さすがに脚が疲れてきました。
動物園を後にしてご飯を食べに行きます。
歩き疲れたのでガッツリ天丼セットにしました。
そういえば動物園で「おや、この人たち…ジャニオタと見た!」と私のジャニオタレーダーが反応を示した人たちが丸山くんのぬいぐるみを取り出して動物と撮影しはじめて、自分の妙な嗅覚の鋭さに感心しました。ちょうどこの日は関ジャニ∞のライブが神戸であったらしく、お昼を食べたお店の中にもジャニオタがチラホラいるようでした。フフン…と妙な連帯意識を(勝手に)感じつつ食事を済ませます。
王子動物園へ行くという最大のミッションはクリアしたので、あとはホテルのチェックインまでカフェに入る等して適当に過ごしました。
眠って起きて、翌朝です。朝ごはんはホテルの近くのパン屋さんで調達しました。おいしかったです。旅先のホテルで身支度をしながらシューイチを見ている時、旅を感じます。
はい、王子動物園2日目です。
昨日疲れてとりこぼしていた資料館を見に行きます。もちろん、帰る前にタンタンさんへのご挨拶もしますよ。
チケットは今日もキリンのお写真でした。偶然なのか、今はキリンの時期なのか、1人なので確かめようもなく謎のままです。そして余談ですが、この券売機で人生初めてのペイペイでの支払いをしました。QRコードで支払うのは便利なだけでなく、なぜか財布が痛んでいないような気になって、なかなか良いです。
そういえば、資料館へ行く前にご紹介したいのが王子動物園内にあるこの遊園地!
ロ、ロボコン!!平成初期生まれの私でもギリ知ってるかなレベルに懐かしいキャラクターではないですか。そんなロボコンが現役で活躍しているレトロな遊園地です。
おそらくロボコンが何者なのかは分かっていないであろう子ども達がここで記念撮影をしていて、ほのぼのした気持ちになりました。
肝心な遊具の撮影をおろそかにしてしまっていたのですが、ゆるかわいい看板たちは写真に収めてきたのでシェアします。
遊園地の他にも、園内には兵馬俑がいたりします。
兵馬俑っぽいのもいます。
さて資料館です。
館内にはペンギンたちを見ながらお食事を楽しめる休憩スペースもあります。
資料館は見応えたっぷりで大変たのしかったです。動物の豆知識から巨大な骨格模型、レストラン風に動物たちのお食事を紹介するブース、子どもが喜びそうな巨大トイレを模した展示など盛り沢山です。
館内の展示は基本的にゴリラが案内してくれます。
デフォルメされたゴリラは愛嬌があります。
そしてタンタン&コウコウの特設コーナーもチェックしました。タンタン&コウコウが歩んできた歴史や、来園者からのタンタンへの愛あふれるメッセージや写真等、じっくり見ることができて良かったです。
さてそろそろ11時、パンダ館がオープンする時間です!昨日のような無限ループはしませんが、タンタンさんに軽くご挨拶してから帰ろうと思います。この日は日曜日ということもあり昨日よりも長い列ができていました。最後尾について11時を待ちます。
そして…
昨日ぶりのタンタンです!今日も寝台でお休み中です。背中のお肉が思わず触ってみたくなるような質感です。
ころっと上向きに転がってくれました。キャー!なんとキュートなのでしょう!
2周目です。
先ほどと同じポジションでリラックス中です。
タレパンダ…というよりも溶けパンダという感じです。
脚が限界を迎えたので、これにておいとますることにします。タンタンありがとうね!おじゃましました!
王子動物園を後にして、そのまま新幹線でビューっと帰宅しました。帰り際に、少しですが記念品も買いましたよ。
王子動物園70周年デザインの缶バッジと、タンタンのマグネットです。この70周年デザインは王子動物園の公式Twitterのアイコンにも使用されていますね。園内のいたるところに同様のデザインのステッカーが貼ってあって、このステッカー欲しいな〜と思っていたら缶バッジが売っていたので即買いです。すごく嬉しいです。タンタンのマグネットも早速家に飾って満足です。
久しぶりの王子動物園でしたが、タンタンを堪能できただけでなく王子動物園自体の魅力もたくさん知れて、良い旅となりました。タンタンの毎日の健康と幸せを祈りつつ、また会いに行ける日を楽しみにしています。
おしまい。