こんにちは!秋の行楽シーズンですね。ということで、以前から気になっていた「武甲山」に登ってきました。やや久しぶりのソロ登山でございます。
武甲山は秩父市と横瀬町の境にある標高1304mの山です。明治時代の測量では標高1336mだったのが石炭岩の採掘によって30m以上も小さくなったそうですよ。良質な石炭岩が採れるのですね。石炭の採掘は今も続いていまして山の近くは工業地帯となっています。その辺の風景も含めて、以下登山記録です。
横瀬駅から登山口まで歩いて表参道コースで登り、裏参道コースで降りて浦山口駅から帰りました。総距離は16.7kmでございます。
まずは横瀬駅に到着です。
お恥ずかしながら勘違いしていたのですが、横瀬は「よこせ」ではなく「よこぜ」なのですね。濁ります。ちなみに武甲山も一般的には「ぶこうさん」ではなく「ぶこうざん」と濁ります。
電車を降りるとホームからすでに武甲山が見えます。今から行く山が見えるとテンションあがりますね!
ちなみに横瀬駅から登山口までは一般道を歩くのですが、その距離6km。横瀬駅からはタクシーで登山口に向かうハイカーが多いらしく、途中何台ものタクシーに追い越されました。。結論を申しますとこの道路歩きでめちゃくちゃ体力を消費したので、もし2度目があれば私もタクシーを使うと思います。。。
でもこの道中、なかなか楽しいんですよ!武甲山の横に回り込む道に入るまでは基本的に武甲山ビューです。削られた山肌がよく見えます。
めちゃめちゃ削られています。無骨でカッケェです。
道中の気になる看板いろいろ。
子供への注意を訴えている変なキャラがいます。なんだね、チミは……。きっと顔は武甲山で、体の和太鼓も横瀬の名物なのでしょうね。ということで少し調べてみました。
氏名:ブコーさん
性別:不明
住所:埼玉県秩父郡横瀬町大字横瀬4545番地
生年月日:1304年4月5日0時
住民となった日:2010年(平成22年)2月11日
横瀬町ホームページ より
妙にディテールの細かいプロフィールです。住所は横瀬の役場で、生年月日の1304年は武甲山の標高1304mが由来、4/5の0時は「4よ5こ0ぜ」の語呂合わせらしいです。住民となった日はゆるキャラとして活動をはじめた日ということでしょうかね。
山に近くにつれて石灰関連の企業の工場が増えていきます。工業地帯とそれを支える山、かっこいいです。
こうして細かい石が積まれた画を見るとA.B.C-ZのNothin' but funkyのMVを思い出してしまうんですよね〜。茨城の鉄鋼メーカーの製造所+貨物線の駅で撮られたMVでロケーションが面白いんですよ。未見の方はぜひ観てみてください。
工場の貯水が白っぽく濁っていたのですが、石灰の影響でしょうか。この辺りは標識も道も全体的に白っぽくなってましたよ。
ベム、ベラ、ベロみたい。。と思って撮った標語。
歩くこと1時間程で工業地帯ゾーンが終了しまして、ここからは林道ゾーンです。
クマ看板のビジュがおっかないです。今年は出没件数が増えていると聞くのでビビります。
横瀬駅から1時間30分で、登山の始点となる一ノ鳥居に到着(; ´∀`)長かった〜。鳥居の先に駐車場があるのですね。
ところで一ノ鳥居にあるトイレがめちゃくちゃ綺麗でした。山のトイレではトップクラスの綺麗さですよ!維持管理、ありがとうございます。
いつもは家から登山靴を履いていくのですが、今回は舗装路歩きが長いのでここまでスニーカー(SixTONESがCMに出演しているReebok😙)を履いてきました。ここからは登山道になるのでザックの中に入れてきた登山靴に履き替えます。
靴紐を縛ったらいざ出発!
一ノ鳥居から少し歩いたところにあったプールのような何かに陽が射して綺麗でした。養魚場?これも湧水なのかしら。
さて先へ進みます。ブコーさんがお仕事されてましたよ。
道は整備されていて歩きやすいです(´∀`)
この登山道には定期的に「○○丁目」と書かれた石の柱が登場します。一ノ鳥居を一丁目として、およそ109mごとに設置してあるらしいです。
ところでお気づきでしょうか。この石の柱の上に必ず小石が積んであるんです。どの柱にも積んでありました。小さ〜な石を挟んだりしてバランスをとりながら積んであります。
これらは「ケルン」といって道標や弔い等の意味合いがあるそうな。
進んでいくと巨大ケルンや倒木の上にズラっと並んだケルンも現れました。どうやら武甲山には凄腕ケルン職人がいるようで。
祠や観音様も点在。採掘と信仰って同居できるのですね。もちろん信仰の方がずっと歴史があるとは思うのですが。
登山口からは3km程しか歩いていないのですが駅からの車道歩きがなかなか足に響いていて既にクタクタです。登山口と山頂の中間のあたりにある「大杉の広場」で少し休みます。大杉、でかいです。
休んで多少は元気になったので出発します。
ちょくちょく白い石を見かけるようになりました。石灰岩でしょうか。
石と根っこでやや足場が悪くなってきましたが山頂付近の紅葉が見えてきて励まされます。
そして見えてまいりました。
山頂手前にある「武甲山御嶽神社」です。
この神社を回り込むといよいよ頂上です。
到着!山頂からは秩父市内とその奥の山々を一望できます。そしておそらく今いる真下あたりが麓から見えた削られているエリアのはずです。
あとなんか貼ってあったんですけど、これはマジで何が言いたいんだ。
景色を見て気分よくなったところでお昼ご飯です。山頂から少し降りたところに広々スペースがあります。今は使用不可のようでしたがトイレもありました。
今日は水筒のお湯でカップ麺&コーヒーを作ったのですが、やはりガスバーナーのアチアチ湯が欲しくなりますね。次回は横着せずに持ってきます。そういえばラーメンを食べていたら鐘の音が聞こえてきました。先ほどの鐘、鳴らしたければ鳴らしていいのかもしれないです。
さあ腹を満たしたら下山です。裏参道コースで浦山口駅方面へ降ります。
紅葉も綺麗だし、日当たりが良くて気持ち良いです。
暖かくて気持ち良い道のりなのですが、それなりに人とすれ違った表参道コースと打って変わって殆ど人がいない。。クマ鈴をリンリン鳴らしながら進みます。
気づけば紅葉ゾーンは終了して杉林の中へ。長者屋敷ノ頭の分岐まで来ました。看板が錆びてて読めないYO
さらに進むと背の低い木が茂った細い道ゾーンに。トトロにこんな道が出てきた気がするな〜。地味に小さな岩場もあってちょっと大変。
クマ看板が登場。なんか目が怖い!
度々クマが人里に降りてきてニュースになるけれど、こんなにドングリ落ちていれば山でお腹いっぱいになってくれるかしら。
たくさん折り返しながら下っていくゾーンに入ったのですが、この辺りから脚の力が抜けてガクガクしてきました。駅から歩いた疲労がだいぶ来てるな〜と思いつつ、体もなんだか風呂上りみたいにホカホカしてのぼせたような感じに。。
沢が綺麗だな〜とか、橋だ〜とか思って写真を撮ったのですが今見たらブレブレでした。脚もガクガクだったので仕方ないのかもしれません。(写真ではわかりにくいですが)橋の先が梯子になっていたのですが、這いつくばってブルブルしながら進みました。
どう考えてもここまで疲れてるなら休めばいいのですが、あまりに疲れすぎてて「今止まったら動けない気がする!気合で麓まで行ってそれから休めばいい!」と突っ走ってました。多分、疲労と糖不足でシャリバテ(ハンガーノック)の状態になっていたんだと思うんです。無事下山できたので良いですが、この点はかなり反省です。
さらに進むと土砂崩れで登山道が一部通行不可で、迂回のために沢渡り。。絶対に転びたくないのでプルプルしながらも慎重に進みます。
あとはもうひたすらに林道を歩き続けます。足がもつれそう。。。
そしてやっと!立橋鍾乳洞の側に出ました。横瀬駅を出てから7時間。頂上からは3時間弱。長かったよ〜〜〜!やっと休めます(もっとはやく休むべき)。
下山してすぐの場所にある土津園さんでアイスを食べました。けっこうな量だったのですが疲れもあってか完食できました。
お店の方がとても気さくで少し話したのですが、これから70人の学生グループが武甲山から降りてくる予定らしい。裏参道のあの道を70人で!?
鍾乳洞を見るのも面白そうと思ったのですがヘトヘトすぎたので今回はパス!またな、武甲山!
ここから15分ほど歩いて浦山口駅です。ここから帰ります。
どうでもいいけどこのホームめっちゃカメムシ降ってきました。
山に登りながら「なんで私はわざわざ労力を掛けてこんな大変な思いをしているんだ!」という気持ちになることが多々あるのですが、今日は疲労もあってそれが顕著でした。それでいて次の日には「反省点を活かして次はもっと…」とか考えてるわけで、山ってコワイですね!そして楽しい!それではまた!
おしまい!