生活的答案

旅行記録ブログ

天覧山と多峯主山を歩いた

久しぶりに山登りしたいな〜と思いつつ台風だなんだで晴れない日が続いて諦めていたのですが、連休最終日でやっと晴れたので飯能の天覧山と多峯主(とうのす)山を縦走してきました。縦走なんて言うとかっこいいのですが、どちらも300m以下の低き山なのでハイキングのようなものです。なにせ気付けば山登りも3年ぶりなので、まずは優しい山で登山靴を慣らそうじゃないかというかという狙いです。

行程

天覧山の登山口からスタートして、多峯主山の登山口をゴールにします。

 

今日は久しぶりに晴れている休日なので、お昼頃には山頂付近は芋洗いなんじゃないかと怯えて少し早めの時間に家を出ました。

そして西武線に乗って飯能駅までやって来まして、25分くらい歩いて登山口に到着。

登山口

上りはじめは舗装された道。昨日までの雨で空気がしっとりしていて気持ち良いです。

しばらく登ると「岩場がある方← →岩場がない方」みたいな分岐があり、岩場の方が面白そう!とは思ったのですが面白そうということは人が多いかもしれないと思い、ない方を選びました。

岩場がない方の道を歩く

そして登山開始15分程度でアッサリと天覧山の山頂に到着。

天覧山

山頂の様子

山頂にはすでに結構人がいました。

みんな同じ方向にカメラを向けていたので富士山とかが見えていたのかもしれませんが、人が多いぜ〜ということで、ささっと切り上げて多峯主山を目指します。

緑が濃い

緑がワサッとしていて良い感じの道を進みます。

開けた場所

昨日までの雨でぬかるんだ土のうえを慎重に下っていくと、開けた場所に出ました。こりゃ気持ちが良い道だと思って歩いていたら、

はい。。。

 

開けた道が終わると、ふたたび森林ゾーンです。木漏れ日が良い感じでした。

どんぐり

紅葉はまだまだ先かと思いますが、青いドングリや毬栗が落ちていて秋を感じました。

 

鎖場

頂上付近になると、一気にグイッと登ります。低き山…等と舐めたことを言っていましたが普段の運動不足が祟ってか、オエッ…となりながらどうにか登ります。最後の分岐に「鎖場なし← →鎖場あり」がありましたが、なしを選んでヨチヨチ歩かせてもらいました。まあ、ほんの数メートル先で合流する道なのですが。

 

多峯主山

そんなこんなで多峯主山の山頂です。天覧山の山頂から35分くらいでした。

遠くに新宿のビル群が

こちらの山頂には天覧山ほど人はおらず、ベンチに座ってゆっくりできました。飯能の市街地の奥、遠くに見えるのは新宿のビル群やスカイツリーらしいです。眺望が良いです。

山々も見える

ということは、反対側から見えるのは秩父の山々でしょうか。秩父の山も久しぶりに行きたいなあ。

 

さあ!登ったらあとは下りますよ。

彼岸花

 

道に彼岸花が咲いていました。この辺りには一面に咲き乱れる彼岸花で有名な巾着田という場所があるとネットで見ましたよ。今日はそこには行きませんが道端で彼岸花を拝めたのはなんとなくラッキーな気分です。縁起とかは、さておき。。。  

 

雨乞池が見えた

山頂から少し降りたあたりに雨乞池という池があります。写真の真ん中らへんに見えているやつです。

 

池の近くまで来ました。

雨乞池

山頂付近にあるにも関わらず水が枯れることのない池ということで、その名の通り雨乞の場所として有名らしいです。池には雨の神が祀られていて、池の水を濁らせると雨が降る、鼻をつまんだまま息を止めて7周すると龍が現れる(!?)、等いろいろ伝説があるらしいです。

 

伝説の池を通過して多峯主山の登山口方面に下山します。

空が青い

これから森の中に潜っていくから、この高さの景色は見納めかしらと思って1枚撮っておきました。

くだっていく

天覧山登山口から雨乞池まではチラホラ人とすれ違っていたのですが、ここで人の気配がなくなりました。

静かな山

歩けど歩けど1人。人が多いのは避けたいくせに、ずっと1人だとそれはそれで不安になってきます。私は地図読みが苦手なうえに勘も悪く、今日も駅から登山口までの間に1度道を間違えています。google mapを見ていたのに。まさか、こんな子供が遠足で登ってそうな山で道迷いか。。。

不安になってインストールしたてホヤホヤのYAMAPを開いて、「その道で合っているぞ」と教えてもらって一安心。こういう登山アプリって初めて使ったのですが、すごく便利です。

道が小さい沢みたいになっている

市街地が近づくにつれて道の水捌けが悪くなって、小さい沢みたいになってきました。ところどころに大きな蜘蛛の巣もあって、体の前でタオルを八の字に旋回させながら歩きます。

落枝

この注意書きがたくさん貼ってあったのですが、倒木はまずとして「落枝」ってなんて読むのでしょうか。おちえだ?おちえだ…おちえだしゅんすけ…

登山口に到着

くだらないことを考えているうちに登山口に到着しました。山頂から1.4km、およそ40分の道のりでした。ちなみに落枝は「らくし」を読むそうです。道のぬかるみは登山口終点にある用水路まで続いていました。

 

歩道を歩いて天覧山登山口方面まで戻って、麓にある「OH!!! ~発酵、健康、食の魔法!!!~」というなんかすごい名前のお店でパンを買って食べました。おしゃれな地域物産店という感じです。

OH!!! ~発酵、健康、食の魔法!!!~ のテラス席

ちなみに食べたパンは「牛ホホ赤ワイン煮デニッシュ」という天然酵母のパンです。どうも天然酵母のパンは私の舌には合わないようで苦手意識があったのですが、〜2日間煮込んだ牛ホホ肉がたっぷり詰まってます〜というような謳い文句に惹かれてつい買ってしまいました。そしておいしかったです。味がしっかりした具が入っていたからなのか、天然酵母パン独特のあの感じ(?)がありませんでした。たっぷり入ってるお肉も、柔らかく煮込まれていておいしかったです。肝心のパンの写真は、まあ撮らなくて良いかと素早く胃に収めてしまったのでありません。。

 

腹を満たしたところで駅まで戻って、ササ〜っと帰宅しました。帰宅してから泥がついた登山靴を洗う感覚も久しぶりだと楽しいです。次はどこの山に行こうかな〜。

タンタンに会いに王子動物園へ

神戸市立王子動物園の人気者であるパンダスター・タンタンをご存知でしょうか。丸い顔に短い手脚が特徴的なおばあちゃんパンダです。ゆったりと動く優雅な所作から「神戸のお嬢様」という素敵な異名も持ち、たくさんの人から愛されています。私もまたそんなタンタンの虜となっている人間の1人で、王子動物園の公式Twitterが発信しているタンタン情報に日々癒されております。しかし遠方に住んでいることもあり、なかなか現地に赴くことはできずにいました。

そんな中でコロナ渦、そしてタンタンの心臓疾患が見つかり、一時は公開中止に。しかし先月から再び一般公開が再開し、コロナも落ち着いていた(この旅行の予約時のことです)ので久しぶりに王子動物園へ行くことにしました。

しかしご存知のように年明けからコロナの雲行きがまた怪しくなってきてしまいました。迷いましたがチャンスは常にあるものではないので、できる限りの感染対策をしつつ出かけてきました。その記録です。

 

 

まずはえっちらおっちらと神戸の街へとやってまいりました。

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ジャンカラを見ると自分がいま近畿地方にいることを実感する

 

阪急電車に乗り込み、王子公園駅で下車します。実は一昨年にも一度タンタンさんに会いに来たことがあるので、道のりはバッチリです。

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阪急の車両って上品で素敵よね〜

 

王子公園駅ではたくさんのパンダが出迎えてくれます。そんなところにもパンダスター・タンタンそして今は天国にいる相棒コウコウの偉大さを感じます。ちなみに「✨パンダスター」という呼び名は昨年行われたオンラインイベント「タンタンを語る会」で中国領事館の方が使っていて気に入ったので私も真似しています。

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ホームにパンダ

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階段にもパンダ

 

パンダの「尻尾」はイラストでは黒色で描かれることも多いですが、実際は白色です。しかしこちらの真ん中のイラスト。

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尻尾が黒い

「あれ、大きい方のパンダの尻尾が黒いぞ」と思い撮影したのですが、よく見てみるとこのパンダ自身も自分の尻尾が黒いことが気になっている様子です。ハハーン。一見塗り間違えていると見せかけての「パンダの尻尾は白ですよ」という皮肉を込めた風刺イラストだとみました。それとも、単に泥遊びでもして尻尾が黒くなってしまったのでしょうか。真相は謎のまま…。

 

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改札でも熱い歓迎

パンダたちに歓迎されながら改札を出て直進すると、さらにパンダが案内してくれます。

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物言わぬとも分かります。この先にはきっと…

 

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王子動物園の入り口

王子動物園です!開園の15分ほど前に到着したのですが、すでに列が出来ていました。

開園の5分前になると券売機とチケット売り場が開きます。

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チケット


さっそく購入。前回のチケットはコアラの写真だったような?今日はキリンたちでした。ランダムなのでしょうか。それにしても入場料600円はかなりお安いと思います。

 

そして開園時間の9時になりました!

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すてきな石像

 

入場して早速タンタンがいるパンダ館…へは行きません。現在タンタンの体調を考慮して、パンダ館の観覧時間は11時〜13時の2時間に設定されています。王子動物園にはタンタン以外にも素敵なアニマルたちがたくさんいらっしゃるので、順番に見ていきましょう。

 

ふれあい広場では羊たちがお食事中でした。おいしそうに草を食んでいます。

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お食事中

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気づかれました

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ヒルな笑みをいただきました。

 

そしてTwitterでも人気のガチョウのガッチャン。今日もコブが立派です。

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ガッチャン

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スズメも朝食?

ヤギの部屋の水飲み場で、スズメが何かつついてましたよ。ヤギと同じ格好になっていて可愛らしかったです。

 

賑やかだったバードたちの部屋。コールダック、アヒル、ガチョウ等さまざまな鳥が集まっています。手前のフッサフサは烏骨鶏

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鳥たち

 

王子動物園内には趣深い手作りの案内板や豆知識パネルが設置してあり、それを読むのも楽しみのひとつです。とても魅力的なのでいくつか紹介します。

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へぇ〜!草しか食べない動物のうんちはくさくないんだ!

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そうでもないらしい。

 

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おなかをこわしちゃうよ…

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はいられへんで〜

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こわれるで〜

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ひっぱるで〜

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狙われています。

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あったか〜い部屋からの手紙

わかばとキャサリンにも是非お会いしたいと思っていたので残念でしたが、また次のチャンスに期待です。

 

そういえばふれあい広場には、あの人気者もいましたよ。

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PUI

 

ここからは駆け足でご紹介していきましょう。

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目線をいただきました

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レッサーパンダ

レッサーパンダはずっと元気に駆け回っていました。

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手脚が太いのがキュートです

 

少し奥まった場所にあるエゾヒグマの観覧エリアには自分以外に人がいなくて、なんとなく緊張感がありました。

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逆光がかっこいいエゾヒグマ

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太陽に照らされた毛並みがきれい

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ちらり

とにかく体が大きいので迫力がありますが、こうしてじっくり顔を見ると優しげなおじいちゃんのように見えます。

 

 

目だけを水面から覗かせるワニ。

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ワニ

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上からワニ

上から見るとサンショウウオっぽいフォルム。

 

イグアナの肌の質感、どんなものなのか気になります。

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イグアナ

 

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キリンに見守られる二宮金次郎

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草食べシマウマ

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スズメが集まってアニメのワンシーンみたいだったバンビ

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アンニュイなワラビー

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気持ちよさそうに眠るカバの「出目男」

 

ざっくりと動物を見終えると、時刻は10時30分。歩き回って少しお腹がすいたので、腹ごしらえをしてパンダ館へ向かうとします。

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パンダ肉まん

以前はレストランがあったのですが閉店してしまったそうで、現在はキッチンカーが園内の数ヶ所で食事の販売を行っています。遊園地ゾーンのキッチンカーでパンダ肉まん(350円)を注文しました。中身がみっちり詰まっていて美味しかったですよ!

さてお腹も満たしたところでいよいよパンダ館へ向かいます。

 

入場開始の11時まではまだ少し時間がありますが、パンダ館に到着するとすでに長蛇の列でした。外の展示室の前にジグザグに列が作られているので、その最後尾につきます。パンダ館の展示室は屋外、屋内に別れていますが現在はタンタンさんの体調管理のために屋内のみ使用されているそうです。

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外の運動場。今はタンタンは屋内にいます。

 

1周目

列は長いですが、11時になるとスタッフの方の誘導で列はサクサク進みます。

そして建物の中に入ると、いよいよ…

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…!

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タンタンだ!

タンタンです!寝台の上でお休み中のようです。お尻を向けて顔を隠して眠っていようと、タンタンの魅力は隠しきれません。

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頭が寝台の手すりにめり込んでますよ。ちんまりと伸びる脚がなんとも可愛らしいです。

 

基本的にパンダ館の中では立ち止まることはできないので、列が進む流れに乗りながら撮影することになります。自分の目でもタンタンを見たいし、写真も撮りたいし、てんやわんやです。

 

2周目

さてパンダ館を出たら並び直して2週目に突入します。今日は11時〜13時までの2時間で可能な限りループし続けると決めていました。私の戦いは今はじまったばかりです。

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タンタンさん、先ほどと全く変わらぬ姿でお休みになられています!土曜日の朝の正しい過ごし方です。

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かわいい

やはりこの寝相、かわいいです。

 

3周目

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眠っています。良い夢を見ているといいですね。

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かわいい

首の後ろのお肉が少し波打っていて可愛いです。

 

4周目

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お顔がちらり

寝ています。ここで少し別の角度から撮った写真をどうぞ。チラリと見えたお顔が大変愛らしいですね。

 

 

5周目

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cute

眠り姫です。

 

 

6周目

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おや?

相変わらずお休みになられていますが、寝相が変わっています!!ちょこんと揃えられた後ろ足がたまりません。

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お顔が!

キャー!可愛いお顔が見えていますよ!

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気持ちよさそうに眠っています。

 

7周目

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かわいいお尻を向けて引き続きお休み中のタンタンさん。

 

8周目

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しっぽ

モフリシャスな尻尾がたまりませんね。

 

9周目

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少しだけ寝相が変わって、おててが見えています!

 

 

さてここまで9回パンダ館をループしていますが、パンダ館には列待ち中のお客さんを退屈させない素敵な展示がたくさんあります。

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ジャイアントパンダの解説

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クイズは子ども達が一生懸命答えていました

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素敵なイラストが描かれた段ボール

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日直がタンタン!神戸では「日番」というのですね

すべては写真に収め切れていないのですが、他にも写真やタンタンファンのメッセージ、タンタンを描いた絵画の展示等もあり、パンダおよびタンタン愛溢れる空間です。

 

 

10周目

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zzz

エコーを取るための毛剃りの跡を見るとタンタンや周囲の人達の頑張りを感じます。タンタンさん引き続きお眠り中です。

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あれ!脚が動いた!

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大あくび!

そして大あくびです!そしてそのまま手をぺろぺろ!写真には撮れませんでしたが、タンタンさんの舌ペロを見せていただけるだなんて感激です!

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なんだか表情もリラックスして楽しげに見えます。

 

11周目

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お目覚めのようですが、引き続きリラックスモードのタンタンさん。ふたたび舌をペロッと見せてくれました!

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そしてそのまま片足を上げて、カイカイのポーズ。「大熊猫」の「猫」を感じます。

短いあんよを持ち上げて可愛いな〜とデレデレしていたら、

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くるり

あら、体を回転しましたよ。

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そして体を持ち上げて…

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動き出しました!

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タンタンさん完全起床です!

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バーに手をかけます。丸い。

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座った

そしてお座りです。きっと左側からは、まるでおにぎりのようなタンタンの後ろ姿が見えているはずです。

 

12周目

屋内展示室へ入ったのですが、タンタンさんが見当たりません。あれ?と思っていると

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背中で語る

奥の部屋に移動されていました!細長おにぎりな後ろ姿です。

 

 

13周目

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ボケボケな写真ですが、ぺったりと座っているのがわかります。

 

14周目

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移動中でした。頭隠してお腹隠さず。この情報量だけでも可愛いんだから仕方ありません。

 

ちなみにタンタンが完全に死角に入っても、展示場の奥にあるモニターで様子を見ることができます。

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なんて可愛いお座り姿なのだろう

 

15周目

タンタン奥のお部屋に入っちゃったかな〜?と思いながらの15周目。屋内展示ゾーンに入ると、

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あれ、タンタンさんの顔が見えますよ。

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まさか…

あれは、まさか…

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タイヤに乗ってお食事中のタンタンです!!タンタンといえばタイヤに乗ったこのスタイルでお食事をするのが定番です。前回王子動物園へ来た際はお外の寝台でお食事されていたので、タイヤ乗りスタイルのタンタンさんのお食事を拝むのは初めてです!もぐもぐと咀嚼する姿、眼福でございます。

 

16周目

タイヤでお食事タンタンを見れた興奮が冷めないままの16周目です。観覧時間終了の13時が迫っているので、これが本日最後のターンになります。屋内展示場に入ると…

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角度を変えて引き続きお食事中です!手前に並んでいる方が動画を撮っていて、それだ!!と思い動画撮影に切り替えました。そのキャプチャーをどうぞ。

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両手で笹を大事そうに抱えて食べています。食欲があるのは素晴らしいことです。

 

大好きなタイヤお食事タンタンを生で見ることができたところで13時になりました。タイムアップです。パンダ館をループすると短い上り坂と下り坂を回り続けることになるので、さすがに脚が疲れてきました。

動物園を後にしてご飯を食べに行きます。

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動物園を出た場所にあるナイスな道路標識

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天丼セット

歩き疲れたのでガッツリ天丼セットにしました。

そういえば動物園で「おや、この人たち…ジャニオタと見た!」と私のジャニオタレーダーが反応を示した人たちが丸山くんのぬいぐるみを取り出して動物と撮影しはじめて、自分の妙な嗅覚の鋭さに感心しました。ちょうどこの日は関ジャニ∞のライブが神戸であったらしく、お昼を食べたお店の中にもジャニオタがチラホラいるようでした。フフン…と妙な連帯意識を(勝手に)感じつつ食事を済ませます。

 

王子動物園へ行くという最大のミッションはクリアしたので、あとはホテルのチェックインまでカフェに入る等して適当に過ごしました。

 

 

眠って起きて、翌朝です。朝ごはんはホテルの近くのパン屋さんで調達しました。おいしかったです。旅先のホテルで身支度をしながらシューイチを見ている時、旅を感じます。

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朝ごはん

 

はい、王子動物園2日目です。

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コアラの石像がすてき

昨日疲れてとりこぼしていた資料館を見に行きます。もちろん、帰る前にタンタンさんへのご挨拶もしますよ。

 

チケットは今日もキリンのお写真でした。偶然なのか、今はキリンの時期なのか、1人なので確かめようもなく謎のままです。そして余談ですが、この券売機で人生初めてのペイペイでの支払いをしました。QRコードで支払うのは便利なだけでなく、なぜか財布が痛んでいないような気になって、なかなか良いです。

 

そういえば、資料館へ行く前にご紹介したいのが王子動物園内にあるこの遊園地!

画像

ロ、ロボコン!!平成初期生まれの私でもギリ知ってるかなレベルに懐かしいキャラクターではないですか。そんなロボコンが現役で活躍しているレトロな遊園地です。

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ロボコン

おそらくロボコンが何者なのかは分かっていないであろう子ども達がここで記念撮影をしていて、ほのぼのした気持ちになりました。

肝心な遊具の撮影をおろそかにしてしまっていたのですが、ゆるかわいい看板たちは写真に収めてきたのでシェアします。

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アンパンマンやマリオが描かれています

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あの乗り物は、あっちにあるよ!と教えてくれます

 

遊園地の他にも、園内には兵馬俑がいたりします。

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兵馬俑

兵馬俑っぽいのもいます。

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兵馬俑っぽく並んでいる

 

さて資料館です。

館内にはペンギンたちを見ながらお食事を楽しめる休憩スペースもあります。

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ペンギンを見ながら優雅なランチも可能

資料館は見応えたっぷりで大変たのしかったです。動物の豆知識から巨大な骨格模型、レストラン風に動物たちのお食事を紹介するブース、子どもが喜びそうな巨大トイレを模した展示など盛り沢山です。

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アニマルレストランと称して、おしゃれにご飯を展示

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動物のフンから生態を学べる巨大便器

 

館内の展示は基本的にゴリラが案内してくれます。

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ゴリラの案内人

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アクティブに案内

デフォルメされたゴリラは愛嬌があります。

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時には顔芸も

 

そしてタンタン&コウコウの特設コーナーもチェックしました。タンタン&コウコウが歩んできた歴史や、来園者からのタンタンへの愛あふれるメッセージや写真等、じっくり見ることができて良かったです。

 

 

さてそろそろ11時、パンダ館がオープンする時間です!昨日のような無限ループはしませんが、タンタンさんに軽くご挨拶してから帰ろうと思います。この日は日曜日ということもあり昨日よりも長い列ができていました。最後尾について11時を待ちます。

そして…

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昨日ぶりのタンタンです!今日も寝台でお休み中です。背中のお肉が思わず触ってみたくなるような質感です。

 

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ごろり

ころっと上向きに転がってくれました。キャー!なんとキュートなのでしょう!

 

2周目です。

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先ほどと同じポジションでリラックス中です。

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タレパンダ…というよりも溶けパンダという感じです。

 

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タンタン大好き!

脚が限界を迎えたので、これにておいとますることにします。タンタンありがとうね!おじゃましました!

 

王子動物園を後にして、そのまま新幹線でビューっと帰宅しました。帰り際に、少しですが記念品も買いましたよ。

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おみやげ

王子動物園70周年デザインの缶バッジと、タンタンのマグネットです。この70周年デザインは王子動物園の公式Twitterのアイコンにも使用されていますね。園内のいたるところに同様のデザインのステッカーが貼ってあって、このステッカー欲しいな〜と思っていたら缶バッジが売っていたので即買いです。すごく嬉しいです。タンタンのマグネットも早速家に飾って満足です。

 

久しぶりの王子動物園でしたが、タンタンを堪能できただけでなく王子動物園自体の魅力もたくさん知れて、良い旅となりました。タンタンの毎日の健康と幸せを祈りつつ、また会いに行ける日を楽しみにしています。

 

 

おしまい。

長沙の夏休み日記 その3(終)

7日目 火鍋と喧嘩

家主たちと同じように私も昼前までグースカ。夜型人間なのでありがたいです。

今日のブランチはAちゃんがトマト卵炒めと青菜炒めを作ってくれました。これがまた絶品でした。何作っても美味しいんだからもう。フランベするみたいに火をブワーーーっとしながら作る様子を見て、中華は火力が命というのを感じます。

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美味しさが伝わりづらい写真

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火力がすごい

 

日中はゆっくり過ごしました。昼寝をしたら今井翼のコンサートに間に合わなくて焦る夢を見ました。なぜ?

 

夕方になり、Aちゃん&Cくんと火鍋を食べに出かけます。Bくんは相変わらず部屋で寝てます。

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長沙の繁華街は今日も賑やか

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おいしい火鍋とCくん

食べログ的なサイトで高評価のお店へ行ったのですが、口コミ通りとっても美味しかったです。苦手な羊肉もそれなりに食べることができました。飲み物は乳飲料のようなものを頼んだのですが、辛い火鍋と意外と合いますね〜。


帰り道、Aちゃんが「Bくんの夜ご飯をテイクアウトしてくる」とお店に入っていったので、店の外でCくんと雑談してしばし待ちます。話の流れで「AちゃんとBくん今回はなんで喧嘩したの?」と聞くと「分からないけど心配しなくて大丈夫だよ」と返されました。

回数が多すぎて日記に書くのは省略していたのですがA&Bはしょっちゅう喧嘩をします。よくあるパターンは食事中、たったさっきまで普通に話していたのにいつの間にかバチバチモードに入っていて、気付いたら喧嘩が始まっています。ワーワー騒ぐだけで終わることもありますが、大抵の場合Bくんが「知らん!俺は部屋に戻るぞ!」とへそを曲げて部屋に引きこもります(だからBくんはだいたい部屋にいる)。

Aちゃんはフン!と言いながらもBくんのことを気にかけているようで、こうしてお腹を空かせているであろうBくんに夜ご飯を買って帰ってあげたりするわけです。そんな風にしょっちゅう喧嘩してすぐ仲直りを繰り返しているから「夫婦みたいだね、もう結婚しちゃいなよ!」等と周囲からよく言われるそうですが、あくまでビジネスパートナーとのこと。喧嘩は大変そうですが、まあうまくやっているようです。

 

民宿に戻ると、「○○(私)が仕事用に持ってきているパソコンで民宿で使うメニュー表を作ることはできるか?」と頼まれたので制作に取り掛かりました。こんな感じでどうだろうかと作ったものを見せていると経営者としてチェックすべくBくんもやってきて、そこでやっとゆっくり話すことができました。気難しいところもあるけれど話してみると意外と笑顔を見せてくれます。とにかく初日ぶりにまともに話せて良かったです。

 

 

8日目 カラオケ

今日も今日とてお昼前に起きて、ブランチです。珍しくBくんも含めた4人で湖南(長沙)料理を食べにいきました。湖南料理といえば一説では四川料理以上の辛さを誇るとも言われている激辛料理です。辛い料理は結構好きなのでワクワクしながらお店へ向かいます。

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湖南料理

唐辛子の輪切りやソースがトッピングされたビジュアル通り、しっかり辛さがあります。それと同じくらいしょっぱさと酸っぱさも感じられて、なかなか濃い目の味付けです。調べたところによると一緒に白米を食べることを前提としての濃い目の味付けのようです。なるほど。

 

午後はまたも1人でスタバへ。チョコマフィンを食べました。本当に食べたものの話ばかりで、なんだかすみません。

 

 

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メインはゴーヤのスープ

夜ご飯は今日もAちゃんが作ってくれました。右側の鍋の中身はゴーヤのスープで、これがとっても美味しかったです。ゴーヤってこういう食べ方もあるんだなあ。

ところでAちゃんはいつも大量の料理を手際よく作りますが、いかんせん量が多いので食べきれないことも多々あります。そんなときAちゃんは「あとで食べる用にとっておこう」とはせずに、全部容赦無く捨てます。納得のいく味・ビジュアルの料理を毎食ちゃんと作って、温かいうちに食べて、美味しかったね!じゃ、次!という感じで次の食事はイチから作ります。

私なんかはつい「もったいない〜!」と思ってしまうのですが、これが食を愛する料理人で美食家のAちゃんのスタイルなのだろうな〜とも思います。そもそも食事の位置づけ自体が、生活のための食事とは異なるというか。

 

 

夜ご飯も食べて後はゆっくりして…で、今日は終わりません。なんと今夜は4人で夜の街へ繰り出します。タクシーに乗り込んで、向かう先はカラオケです。以前音楽オーディション番組を見ていた時にカラオケの話題になり、私が上海に帰る前に行こう!という話になっていたのです。

 

到着したカラオケ店はキラキラギラギラしていました。以前行った上海のカラオケ店もこんな感じでした。壁や装飾がいちいちゴージャスでキラキラしていて、日本のカラオケチェーンよりも夜の匂いが強いです。

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カラオケの画面に社会主義核心価値観

部屋に入ると、モニターにはDAMチャンネルをご覧のみなさん〜!の映像の代わりに、中国共産党が提唱するスローガン「社会主義核心価値観」が映し出されていました。ぬかりないです。

 

中国語の曲にも挑戦してみたのですがなかなか難しく、今夜は日本語の歌で攻めることにしました。せっかく元赤西&akame担のAちゃんがいるので、KAT-TUN修二と彰赤西仁…と狙いまくりのラインナップを熱唱です。

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青春アミーゴを歌う

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デンモク的なもの。日本の歌もけっこう網羅されている


他にも中国でもドラえもん映画は人気なので、秦基博ひまわりの約束なんかは皆んな知っていてなかなか盛り上がりました。ちなみに邦楽の映像や音源はMVや歌番組から勝手に引っ張ってきているものが多く、めちゃくちゃ非公式です。

 

Aちゃんは歌がとても上手で英語の曲も見事に歌い上げるのでつい聴き入ってしまいます。

CくんがKiroroの「未来へ」の中国語verを入れていたのですが、タイトルが「后来(読み:ホウライ/意味:それから)」になっていて、サビの「ほ〜ぉら〜」と掛かっているのがウマイ!と思いました。そして以前上海で行ったカラオケでも思ったのですが、中国人とカラオケに行くと若い人でもアゲアゲな曲よりは少ししんみりした歌謡曲的な曲を歌いがちな気がします。

 

Bくんは歌わずに聴く専という感じです。途中から部屋に置いてあるサイコロを使ったゲームをレクチャーしてもらいました。吹牛(チュイニュー)というサイコロの目を当てるゲームで、細かいルールはもう忘れてしまったのですが面白かったです。中国のカラオケではポピュラーな飲み会ゲームらしいです。

 

そんな感じでカラオケを楽しんでいたのですが、私が歌っているタイミングで突然Aちゃんが泣き出しました。何か辛いことでもあったのか、それともこの曲で何か思い出すことでもあったのか。とにかく涙が止まらないようでCくんだけでなく普段ぶっきらぼうなBくんまで大丈夫かと心配しています。私もティッシュを差し出したのですが「大丈夫だから気にせず歌って」と言われてしまい、それならば…とケアはB&Cくんに任せて引き続き赤西くんのムラサキを歌い続けました。歌い終わる頃にはケロっと元気になっていたのでそれ以上の心配はしませんでしたが、いつも喧嘩ばっかりなBくんもこういう時は心配してあげたり、優しいとこあるジャン!ナイスコンビ!等と余計なことを考えました。

 

そうこうしているうちに朝になっていました。

突然ですが、いつだったか民宿で食事中にAちゃんが流していたこの曲が好きです。パーティーが終わってしまって、寂しくてソワソワする感覚がスッと入ってきます。我々も帰る時間です。

www.youtube.com

薄明るくなった街をタクシーの中からボケ〜っと眺めます。夜通し遊ぶだなんて、本当に何年ぶりだっただろうか…。

 

 

9日目 近隣住民に気づかれるな!ドキドキゴミ回収

日記を読んでくださっている皆様は「こいつ、いつまで長沙にいる気だ」とお思いかもしれませんが、安心してください。明日帰ります。最初は3日程度で帰るつもりだったので「え!まだ帰らないでよ!」「もっと居れるでしょ!?」と言われると、つい「ではもう少し…」と甘え続けてしまい…。

でも帰国の準備もあるので、そろそろ上海に帰らねばなりません。

 

というわけで長沙で遊べる最終日。Aちゃんがお皿を買いに雑貨屋さんへ行きたいと言うのでお供しました。

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雑貨屋さん「下午好室」

店内の写真はないのですが、落ち着いた雰囲気の雑貨屋さんです。前回の記事に登場したカフェ「離島」に近いテイストで、こちらの店主も日本好きだそうで日本語が話せる方でした。素敵な食器やバッグが売っていましたよ〜。

 

雑貨を見たあとはAちゃんイチオシのカフェへ。

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すてきなカフェ

店名は失念してしまったのですが、こちらもおしゃれな内装の素敵なカフェ。長沙には素敵なお店が多いです。

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おしゃれだ

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ケーキもおいしい

おしゃれなものを見て「おしゃれだなあ」しか言えなくて申し訳ないです。窓際の陽が入る席で優雅にお茶を楽しみました。写真に写っているかぼちゃのケーキ、とっても美味しかったです。

 

 

お茶を楽しんだあとは、これまたAちゃんオススメのパン屋さんへ向かいます。

向かう道中「あのパン屋はすごく奇怪だ」と言っていて、どういうことだ?と思っていたら、到着したのはパン屋ではなくビジネスホテル。その中にパン屋があるとのことで「1階のテナントがパン屋なのかな?」と思いきや、1階は普通のフロントとロビー。Aちゃんに連れられて奥にあるエレベーターに乗って5階を押します。そして5階の突き当たりに、そのパン屋はありました。

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普通のビジネスホテル

廊下を進んでいくと…

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パン屋発見

確かにありました。ビジネスホテルの中にひっそりと店を構えるパン屋「仙峰面包」です。

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「仙峰面包」

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店内の様子

一歩中に入ると紛れもないパン屋さんでした。オシャレ。普通のビジネスホテルの中でここだけ異空間で不思議な感じ。

明日列車の中で食べる用にと、Aちゃんが2つも買ってくれました。ありがとう。やや硬めのハード系のパンで食べ応えがありました。

 

 

今夜は最後の晩餐です。またしてもAちゃんが腕を振るってくれて、サムゲタン的なスープとルーローハン。美味しくいただきました。

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最後の晩餐

 

 

最終日の夜ですが、今夜の民宿にはミッションが残されていました。廃材ゴミ回収です。Bくんは今日も寝ているのでAちゃん、Cくん、私の3人で挑みます。

絶賛改装工事中の民宿では日々それなりの量の廃材のゴミが出るので、それらを軒先にまとめて置いて業者にまとめて引き取ってもらうのです。軒先にはすでに畳1畳分くらいのスペースに廃材が積み重ねてあります。

どういうシステムなのか日中ではなく深夜だと格安料金でお願いできるらしく、業者がやってくるのはなんと午前1時。そこで気にしなければいけないのが近隣住民たちです。「その1」で書いた通りこの民宿は彼らから目をつけられており、実は昨日も乗り込まれてBくんと派手にバトったばかりでした。深夜に派手な物音なんか立てた日には更なるヘイトを買うこと必至です。

そして午前1時……回収業者の人達がやってきました!大きな台車と一緒に。そりゃ廃材を持っていくのだから台車は必要なのですが、この地区の路は石畳なので音がすごい。民宿は車が入ってこれない坂道の上にあるので、道路につけてあるトラックまで台車が行き来する度にゴロゴロゴロ〜〜〜と派手な音を立てます。これはご近所にバレたら大惨事だ!!ということで、坂道を登る台車の音が近づいてきたら部屋の灯りを消して「我々はもう寝てますよ~。なんか物音がしても、ウチじゃないですからね~」としらばっくれるスタイルでゴミ回収を見守ることになりました。台車の音が遠ざかったらまた灯りを付けて、近づいたら消して…を繰り返します。

最初はヒヤヒヤしながら息を潜めていたのに、Cくんは半裸で来た回収業者の男性を見て「良い腹筋すぎてヤバい♡」とか言ってはしゃぐし、Aちゃんは「万が一バレたときは○○(私)が外に出て日本語を喋ってあいつらを混乱させろ!」とか言い出すし、途中から「我々は一体何をやっているんだ?」と可笑しくなってしまいました。

そんな風に息を潜めながらワーキャー言っている間に無事にゴミの回収は完了し、長沙滞在最後の夜は無事に過ぎていきました…。

 

 

10日目 じゃあね!とその後

いよいよ上海に帰る日が来ました。荷物を詰めて、そろそろ出発することを告げると「じゃあ、これ持っていって!」とホーローのカップを手渡されました。民宿のロビーに置いてあった年代物の茶器セット中の1つです。私が1つ持ち帰ったらセットに欠員が出てしまうし受け取れないと伝えたのですが、「いいから!古いカップだけど○○(私)のためにしっかり洗っておいたから、これで飲み物飲んでも大丈夫だよ!」とまで言ってもらったので、有り難く受け取ることにしました。

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ホーローカップ

民宿の玄関でAちゃんとCくんが見送ってくれました。Bくんは多分寝てます。

「お世話になりました。またいつかね!再見!」と挨拶すると、Aちゃんが日本語で「じゃね!!✋」と返してくれてニュアンスのズレにちょっとくすっときてしまったのですが、さよなら、またね、とかよりも力強い「じゃあね!!」がAちゃんには似合っているかもしれないな〜と思いました。

 

 

上海に戻ってから数日後、私は日本に帰国。翌8月には民宿も無事にオープンしました。

歴史的な地区にあるおしゃれな民宿として評判も上々だったようですがそれから4ヶ月後、長沙がある湖南省の隣の湖北省武漢から謎の肺炎こと新型コロナウイルスが広まりました。Aちゃんたちの民宿も警察から営業停止の指示が入って家賃だけ払い続ける日々が続き、そのまま数ヶ月で閉業となってしまいました。ほんの数ヶ月の営業では開業に当てたお金は当然回収できておらず、南寧に戻ったAちゃんは元々経営しているレストラン+バイトを掛け持ちして、しばらくの間必死に赤字分の補填に走っていたようです。少しの時間ではありますが民宿開業までの頑張りを見ていた身として、胸がぎゅっとなる悲しみを感じました。

しかし、ここで転んだままでいるAちゃんではありません。少しずつ資金を回収して、なんと南寧に新たなレストランを開業しました。送ってもらったお店の写真を見る限り長沙の民宿と同じようなレトロ風のインテリアの内装で、スタッフとして働くCくんの姿もありました。そして写り込んだ店の看板に刻まれた店名が長沙の民宿と同じ名前なことに気が付いて、逞しさと懐かしさにニヤリとさせられました。

 

Aちゃんから貰ったフタのついたホーローカップは部屋の机の上に大事に飾ってあります。調べたところによると、こういう形状のホーローカップというのは一昔前までは中国の列車旅の必須アイテムで、席を確保したあとはこのカップにお茶を入れて楽しんでいたそうです。これより大きいサイズのものであれば、インスタント麺を作るのに使ったり…。鉄道旅行好きとしては大変心躍る話です。またいつか海外旅行ができる日が来たら、このカップを持って鉄道旅に出て、Aちゃんたちに会いに行けたらな〜と思います。

 

 

おしまい

長沙の夏休み日記 その2

4日目 ピンフータン

この日はAちゃんCくんと美術館へ行きました。Bくんは家で寝ているとのこと。

李自健という湖南省出身の著名な画家の絵を扱う美術館らしい。展示された絵は人物画も風景画も素晴らしかったのだけど、入ってすぐの場所に抗日映画のワンシーンのような超巨大な絵があって、3人で「おっ…」という空気になってしまいました。家族で映画を見ていたら濡れ場が流れたときのような気まずさ。中国を旅行しているとこういう居心地の悪さは避けられない気がします。

 

李さんの絵も良かったのですが、それ以上に印象に残ったのは別館で行われていた児童が描いた絵の展覧会でした。

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児童画展

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【お気に入りのセーターを着たクマ】

撮影可だったのでいくつか撮らせてもらいました。特にこのクマの絵、ずんぐりしていて可愛らしくて印象に残っています。首元の立体的な飾りも素敵ですね。題材は「お気に入りのセーターを着たクマ」だそうです。なんと作者は5歳とのこと。すごい。

 

 

美術館の後は日系スーパーへ向かいました。今日の夕飯は私が3人にご飯を振る舞うことになっていているからです。

来月の開業に向けて改装工事中の民宿では基本的に何の業務も発生しないため、3人とも(見たところは)悠々自適に過ごしています。私が手伝いできる仕事も調理補佐や皿洗い程度しか発生せず、そのどちらも気遣い屋のCくんによって断固阻止されてしまいます。あまりに世話になりっぱなしなのを気にしていたところ、Aちゃんから「じゃあ明日の夜ご飯は何か作って!」との提案がありました。

わたしはなかなか料理スキルが低いので自分主体で人様が口にする料理を作るのは結構怖かったのですがここまでお世話になっている身で断るわけにもいかず、肉じゃがならなんとか作れるんじゃないか…ということで、その買い出しです。

ping he tang(ピン フー タン)へ行くよ。知ってるでしょ?」と言われて、ピン フー タン?なんだろうか…と思ったのですが、着いてみたらここでした。

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ピンフータンこと、平和堂

「平ping和he堂tang」!なるほど。あのイトーヨーカドーっぽいロゴマークのお店です。調べたところ、本社がある滋賀県湖南省が友好協定を結んでいる縁で長沙にも出店しているそうです。

売り場はさながら日本のスーパーだったのですが、味噌と出汁を見つけることができず…。麺つゆはゲットできたので味付けはどうにかできそうです。

 

民宿に帰って早速肉じゃが作りです。

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糸こんにゃく。インスタント食品?

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作るぞ

中華鍋で肉じゃがを作るのは初体験です。

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スープも作った

意外と良い感じに作ることができました。

味噌汁も作りたかったのですが味噌が無いので仕方なく麺つゆでスープを作りました。ツナと玉ねぎが入ったスープです。味つけどっちも麺つゆやんけ!という感じですが、ツナが入ると意外と味が変わってなんか別物っぽくなりましたよ!麺つゆ様様です。

口に合わなかったらどうしよう〜と不安でしたが、完食してもらえました。よかったです。

 

 

 

5日目 デリバリーザリガニ

この日は朝ごはんにAちゃんがカレーを作ってくれました。朝といっても、ここの住人たちは大抵昼前に起きてくるのでほぼお昼ごはんになるのですが。馴染みのある日本式の味付けのカレーでとっても美味しかったです。Aちゃんは料理人というだけあって本当に料理が上手。

 

食後は洗濯機を借りて、溜まっていた洗濯物を片付けます。洗濯物を干しているとベランダからも情緒のある街並みが見えて心が弾みました。その後はスタバで仕事。スコーンは司康(si kang)と言うことを知りました。こういう外来語由来の中国語って思わぬ当て字があって面白いです。

 

宿に帰るとAちゃんが「夜はザリガニにするよ!」というので、てっきり市場にザリガニを買いに行くのだと思ったら、デリバリーで購入済みとのこと。しばらくしてウーバーイーツ的なリュックの配達員が現れて、生きたザリガニがたっぷり入った袋を置いておきました。まさか生きてるザリガニまでボタンひとつで注文できてしまうとは!

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ザリガニ

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調理されたザリガニ

ザリガニは前に知人宅で一度だけ食べたことがあったのでわりとスムーズに食べることができました。身が少し大ぶりで食べ応えバッチリです。

 

食後はAちゃん&Cくんと音楽オーディション番組を視聴。Bくんは例によってゴロ寝していて不参加です。

番組に出場しているバンドの○○がカッコいいだとかそんな話から、中国のおすすめイケメン有名人をレクチャーしてもらいました。Aちゃんは元赤西担なだけあって(?)なかなかのイケメン好きだし、Cくんはゲイで同じくイケメン好きです。Cくんとは初日にwe chat(中国版LINE)の連絡先を交換したのですが、登録名に「アイコンは自分の大切な人」と中国語で書かれていてアイコンが可愛い女の子だったので「この子彼女なの?」と野暮なことを聞いたら「この子は親友で、自分はゲイだから彼女はいないよ」とのことでした。(こんな風に自分自身ではないアイコンや名前に設定している人は結構いる。)

「この人は仁に少し似てる」「この人は我的老公(自分の旦那)だからね!」「中国の芸能人って美形ばっかりだな!!」とかってワーワー盛り上がって楽しかったです。

 

Cくんが出かけて行ったので、その後はAちゃんと引き続き雑談しながら翌朝の朝食用にワンタンを包みました。話題は主に「結婚」「人生設計」。お互いアラサーなので話が弾みました。ふふふ…。

ワンタンを包むのは初体験だったのですが、コツを掴むとなかなか楽しいですね。

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ワンタン

夢中でワンタンを作っていたら1時を回っていたので、そそくさと布団に入りました。

 

 

6日目 内陸の離島

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ワンタンスープ

本日の遅めの朝食は昨日の夜作ったワンタンを使ってワンタンスープ。やさしい味でとても美味しかったです。

この日はAちゃんから「連れて行きたいお店がある!」と前から言われていていたお店に2人で向かいました。街の中心地から少し離れた場所にある小さなカフェ「離島」です。

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離島は簡体字だと「离岛」。猫が可愛い。

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おしゃれなカウンター

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落ち着く内装

湖南省があるのは内陸部ですが、街の外れにこぢんまり佇むこのカフェはまさに「離島」という感じです。喧騒を忘れるっていうんでしょうか。本当にそんな感じです。

 

Aちゃんはこのお店のファンで何度も通っているうちに店主の女性と親しくなったらしく、カウンターに通してもらい少しお話ししました。店主さんは日本好きで3回も日本に行ったことがあるそうで、カウンターの上には日本語で書かれた「カレーバイブル」なるカレーの専門書なども置いてありました。

 

そしてここのケーキが、本当に!本当に!本当〜〜〜に美味しかったんです。ぜひ長沙へ行った際は食べていただきたいです。

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パンケーキ

まずはこのフワッフワのパンケーキ!ふわっふわっ!です。かかっているソースの甘さも丁度よくペロリと食べれてしまいます。

しかし何よりもお伝えしたいのが、これ!

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タロイモのケーキ

泥芋蛋糕こと、タロイモのケーキです。これがもうハチャメチャに美味しかったです。タロイモのケーキは初めて食べたのですが衝撃的な美味しさでした。なんと形容すればいいのか分からないのですが、控えめの甘さと独特のモッタリ感が絶妙で信じられないくらい美味しかったです。離島に行ったら絶対に食べてほしいです。

 

せっかくなので素敵な店内の写真をいくつか載せておきます。

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支払いQR掲示もおしゃれ

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ゆったりできるソファ席

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棚に猫のイラストが

 

 

美味しいケーキとコーヒーで腹を満たしたあとは、民宿で使う日用品を買いに行くということでコストコのような感じのお店へ。

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コストコっぽい

生鮮食品も取り扱っていたのですが、お肉売り場が入り口でコートを借りて入るような巨大な冷蔵庫スタイルで極寒でした。海外の大きいスーパーだとよくあるのでしょうか。

 

夜ごはんはコストコっぽい店で仕入れたチキンをAちゃんが調理してくれました。このクオリティの料理をテキパキ作るから本当にすごいです。「逆に作れないものとかあるの!?」と尋ねると「笑わせるな、私に作れない料理など無い」とのこと。

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クリスマスみたい

 

食後、やることもないしAちゃん&Cくんと近所の居酒屋でも行くことに。Bくんは相変わらず部屋で寝ています。

立派な陶器の壺に入ったお酒をお皿のような浅いお猪口?に入れて飲みます。細かいことは分からないのですが地元のお酒らしく、軽い口当たりで美味しいです。

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お酒

湖南省は辛い料理が有名です。頼んだおつまみたちも心なしかピリ辛でした。

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冷やトマもあるよ

そんな中でも特に印象的だったのがコレ!※虫苦手な人は注意!

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これは…

AちゃんかCくんが頼んだようで「これは何!?」と聞いても答えてはくれず、Aちゃんからは「どうぞ!どうぞ!」と知っている日本語でひたすら食べるよう勧められ…(Aちゃんは赤西担だっただけあってか、日本語の単語を結構知っている)。絶対なにかゲテモノじゃん!と思いつつも、えいや!と口に入れると、パリパリした外皮の中はモッタリとした食感。味はあまりしません。

「結局何なのさ?」と問うと、「」とのこと。ひえぇ〜〜。思わず「蚕食べるの!?」と反応すると「そうだよ〜。中国人はな〜んでも食べるのさ」と言われました。食の大国おそるべしです。

正直決して美味しくはなかったのですが、その後も「どうぞ!どうぞ!」の攻撃が止まなかったので意地で食べ切りました。すごいぜ中国の食文化。

 

 

その3に続きます。

baobaobaozi.hatenablog.com

長沙の夏休み日記 その1

日記というか、ほぼ何食べたかの記録です。

 

2019年の7月。この頃わたしは半年の留学ビザを取って上海で生活していたのですが、そのビザの期限が3週間後に迫っていました。そんな時に南寧で知り合ったAちゃんに「ビザが切れる前に遊びに来なよ!」とのお誘いが。出会った時は南寧で仲間とレストランを経営していたAちゃんはその後さらに事業を発展させ、今度は仲間たちと民宿の経営にも乗り出すところでした。その民宿の理想的な物件が見つかったのが、なんと南寧から900キロ離れた内陸部湖南省省都・長沙。

「今は仲間たちと寝泊りしながら開業の準備をしているからお客さんもいないし、もう何泊でもしちゃって!」と言っていただき、とことこ長沙まで出かけてきたというわけです。

 

 

いざ長沙へ

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硬座。3人掛けのボックス席

切符の引き換えに思いがけず時間を要してしまいなんと予約していた寝台列車の改札時間にギリギリ間に合わず、後発列車の硬座(普通席)で16時間乗ることになってしまいました。耐えました。

 

そして16時間後、長沙駅に到着です。いやあ疲れた〜。

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長沙駅の出口

夏の長沙、とにかく暑いです!暑いだけでなく、日本の夏以上の湿気を感じました。蒸し上げられてしまいそう。駅の隣にあるマックへ慌てて避難です。

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入店したら店員に取り囲まれて、言われるがままにマックの会員登録したらソフトクリームを貰った

涼んで腹ごしらえもしたところで、活動開始です。

 

 

1日目 再会と焼肉

Aちゃんたちの民宿があるのは長沙の中心部から程近い、それでいながら風情のある地区です。地区の入り口にある立派な門を潜り、汗だくになりながら道を進みます。

石畳のような細い坂を登った先に民宿はありました。

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民宿に続く坂道

坂を登り切ると、民宿の前でAちゃんが待ってくれていました。実に2年ぶりの再会でしたが、「久しぶり〜〜!!元気〜!?」という再会の喜びもそこそこに「疲れてるでしょ!お風呂入って寝な!!!」とお気遣いいただいて、早速シャワーを借りて冷房のついた快適なお部屋で休憩させてもらいました。相変わらず姉御肌全開です。昨日列車でろくに眠れてなかったこともあり、布団に入るなりグーグー眠りました。

 

民宿は翌月のオープンに間に合うよう施工業者も出入りして絶賛改装中。滞在中は先に修繕工事を終えた客室を使わせてもらいました。客室にも共有部分にもレトロな中華雑貨がセンスよく飾ってあり、とってもおしゃれな古民家民宿だったのですが当時のスマホを紛失してしまい写真が残っておらず…お見せできなくて残念です。

 

夕方頃に起床。すっかり体力も回復しました。そして「みんなで夕飯食べに行こう」ということで、一緒に民宿を運営するBくん、Cくんも含めて焼肉を食べに向かいました。

Bくん…Aちゃんとは長年のビジネスパートナーであり、私も2年前に会っている。口数の少ない職人気質タイプという感じ。でも気心知れたAちゃんとはくだらないことでワーワー揉めては即仲直りを繰り返している。

Cくん…私は今回が初対面。もともとA&Bのもとで仕事をしていて今後は民宿のスタッフとして勤務予定の青年。とても気遣い屋で優しい。

 

ビールで乾杯して肉をつつきながら和気藹々とお喋りします。お酒も入ったことで、Cくんとはすぐに打ち解けることができました。Bくんは相変わらず寡黙ですが、「好久不見了!!!(久しぶりだね!!)」と拙い中国語で話しかけたらブッと笑ってくれたので、よしとしましょう。

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おいしい焼肉

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自撮り。ジョッキが大きかった。

この焼肉屋さん油よけのエプロンの柄が独特で、Aちゃんと私にはピンク色のセーラー服柄、BくんCくんには青いタキシードのような絵柄のエプロンが配られました。セーラームーンとタキシード仮面的なイメージでしょうか。おふざけな柄はお店側のちょっとしたジョークだとは思うのですが、中国にいるとこういう「男は男で女は女」的な無邪気な振る舞いに遭遇することがちょくちょくありました。日本でもあることでしょって気もするけど、なんていうかとにかく無邪気なんですよね。AちゃんとCくんは無言でエプロンを交換していました。

 

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長沙の繁華街

その後Aちゃんと喧嘩したBくんは帰宅して(この2人は息をするように喧嘩をしては仲直りしているので気にすることではない)、3人で夜の長沙の繁華街へ遊びに繰り出しました。太平路というメインストリートで名物の臭豆腐の店などを案内してもらいました。「ここが太平路だよ。very peaceful street。」 と言われたのがなぜか忘れられない。確かにそうだけど。

食べ歩きを楽しんで宿に戻り、ぐっすり眠りにつきました。

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臭いけど美味しい臭豆腐

 

2日目 謎の外国人

移動と遊びの疲れで爆睡していたら、ドンドンドンドン!!!!!という激しいノック(というよりも扉を殴打する音)で目が覚めました。

私が使わせてもらっている部屋は1階の玄関側の部屋で、他の3人は上の階の従業員スペースで寝起きしているので音に気付いていない様子。携帯に連絡を入れても返事がありません。

あまりにしつこくドンドンするので緊急事態なのかと思い玄関を開けると数名の中年男女が立っていて、すごい剣幕でワーワーと何かを言ってくるのですが早口&方言で容赦無く捲し立ててくるので殆ど何を言ってるのかわかりません。かろうじて「家主を出せ!」「〜〜が壊れた!」と言っているのは分かったのですが、ここは一旦お引き取り願うのが良さそうだと思い「家主は不在で…」「私は何も分からないんですよ…」と伝えてどうにか一旦引いてもらいました。しかし数分するとまたドンドンドンドン!!!とやってくる。また拙い中国語で説明して引き下がってもらう…。そんな攻防を繰り返していたらやっとAちゃん達が起きてきました。

 

Aちゃん曰く彼らは近隣住民らしく、民宿の工事のことで何かと苦情を寄せてくるとのことでした。詳しい理由はわかりませんがこの民宿は近隣住民から目をつけられているようで、彼らはその後も度々やってくることがありました。

何にせよ不満があるからって朝から騒がしくしないでよね〜!と思ったのですが、向こうからしても文句を言いに威勢よく乗り込んだのに何も解さない謎の外国人が出てきたんだから、かなり困惑したことと思います。

 

その後は静けさを求めてスタバへ移動して仕事。スタバは世界中どこに行ってもスタバなのでお洒落で静かで…と思いきや、カウンターの死角になる席で明らかに外で買った串料理を囲んで宴会しているオッサンたちがいた。なんてことなの。

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この左側で、串盛りパーティー

 

仕事を片付けたあとは長沙の街を散策。緑が溶け込んでいて素敵な街並みです。

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路地が多くて散歩が捗りますが、暑すぎて若干脱水っぽくなってしまい部屋に戻って休憩。

 

夕飯はAちゃん、Cくんと日本料理を出す居酒屋へ行ったのですが、よく見たらS&Bじゃないワサビがナイスでした。

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E&S

 

ご飯のあとに超絶映えスポットなレストランに立ち寄りました。80年代の長沙の街並みを完全再現しているそうです。ここはザリガニ専門レストランなのですが、大人気映えスポットということもあり長蛇の列だったので見学だけして帰りました(オーダーしなくても出入りは可能)。街並みといい、長沙はレトロ推しですね。

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大賑わいのレストラン「文和友」

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屋内だけど、本当に街みたいでした

 

最後にショッピングモールに立ち寄ってお買い物。当時絶賛公開中だった名探偵ピカチュウのぬいぐるみが売っていましたよ。私も上海の映画館で観ました。このぬいぐるみ、ちゃんとモフモフしていてなかなか再現度が高いです。ちなみに中国語だとポケモンは口袋妖怪、ピカチュウは皮卡丘です。字面があんまり可愛くないですね。

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皮卡丘のぬいぐるみ

 

 

3日目 市場へ行く

※動物の解体の話があるので苦手な人は読まないでください

民宿で使う食器等の日用品を買いに行くぞ!ということで、みんなで近所の市場へ行きました。中国の市場は何箇所か行ったことがありますが、わりとどこもこんな雰囲気でした。ローカル感満載ですが、どこの店も決済は全てQRコードで済ませることができます。

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野菜売り場

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右側はお肉の店

こういう市場のお肉屋さんはどこもピンク色のライトがついています。肉をより新鮮な色に見せる工夫なのかもしれませんが、この色はどうなんだ…?といつも思います。

 

ここまでは上海でも見る光景だったのですが、衝撃だったのは生きた鳥がそのまま売っているエリアでした。上海に戻ってから知人にこの話をしたところ「鳥インフルの流行以来、上海の市場では生きた鳥の売買は禁止されている」らしいです。

今夜は鶏肉を使うからということでAちゃんがニワトリを1羽オーダーしました。

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鶏、鳩など様々な鳥がいた

注文が入るとその場で鳥を絞めて、一通りの処理をして新鮮なお肉として提供してくれるシステムです。さっきまでそこで生きていた鳥が鮮やかな手つきで食肉にされていきます。私は見逃したのですがAちゃん曰く取り出されてもなお心臓が動いていたそうで、命のしぶとさに勝手ながら少し感動してしまいました。ニワトリからしたらふざけるなよという感じですね、本当に。

 

長沙に限った話ではありませんが、こういうローカルな市場の近くにはだいたい近代的なスーパーもあって、両方が人々の生活を支えているようです。

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長沙のスーパー

以前上海のとある大学の敷地内を歩いていた時、年季の入った三輪車がウソみたいにこんもり荷物を載せて走ってきたと思ったら、その後ろからピカピカ光るセグウェイのようなボードに乗った警備員が走ってきたのを思い出しました。中国のこういう新旧の混沌具合は面白いです。

 

 

その2に続きます。

baobaobaozi.hatenablog.com

 

タクシー事件inバンコク

 

事件が起こったのは、タイの首都バンコクにある現代美術館を見た帰りのことでした。

当時(2018年初頭)は現在の美術館の最寄駅がまだ完成していなかったため、行きは比較的近いA駅からタクシーを拾ってアクセスしました。そのため、帰りも同じようにタクシーでA駅まで向かおうと美術館の敷地内にあるタクシー乗り場でスタッフに「A駅まで行きたいです」とお願いしてタクシーを停めてもらいました。停めてくれたのはバンコクでよく見るショッキングピンク色のタクシーで、大手会社なので安心して乗り込みました。

美術館スタッフの方が運転手に「A駅まで」と伝えてくれていましたが、乗車後すぐに手前にあるB駅の方が帰り道が楽だと気が付いて「行き先をB駅に変更できますか」と聞いたら「ダメだ」とのこと。

もうA駅と伝えてしまったから仕方ないのかな?と思い「じゃあ大丈夫です」と言いましたが、後から思えばこの時点でちょっと何かがおかしかったのかもしれません。でもショッキングピンク色のタクシーならバンコクで大手のタクシー会社ですし、特に気にせずにいました。

 

美術館の近くではスカイトレインという高架鉄道の駅が建設中で、タクシーの窓からもよく見えます。「これが完成したらもっと美術館へのアクセスが良くなるな〜」と思い、なんとなく駅の建設現場の風景を写真撮影しました。すると次の瞬間ドライバーが

 

「カメラ!○×*△@■!!!(たぶんタイ語

と怒鳴り出しました。

 

えっ!?と思いましたが、自分の写真を勝手に撮られたと勘違いしたのかな?と思いカメラをプレビューモードにして「あなたを撮ったわけじゃないですよ」と見せたら、

ドライバーがカメラを鷲掴みして奪い取り、運転席の窓を開いてカメラを外に投げようとしました。

 

( ゚д゚)!!!!??!??!??

 

一瞬の出来事で何がなんだか分からずパニックになりましたが、カメラを投げられるのだけは勘弁!!!!!!と思いとりあえず慌てて制止してカメラを奪い返します。しかしドライバーは目をギラギラさせて興奮状態でタイ語と思しき言葉を叫び続けます。

 

「だから!あんたの写真撮ったわけじゃない!!!!」と何度言っても「○×*△@■!!!!カメラ!!○×*△@■!!!!!」と怒鳴り散らすだけで話になりません。「外の景色を撮っただけだ!」「カメラ!!○×*△@■!!!」「何か勘違いしてるんじゃないのか!」「@☆○!×*△@■〜〜〜!!!!」といった具合で話はずっと平行線です。

 

お笑い芸人の平井“ファラオ”光に似ているドライバーは目を血走らせたまま大声で怒鳴り続けています。言い合いを続けているうちに状況のヤバさに対して現実感が無くなって感覚がフワフワしてきて、なんでこんなことになったんだろう(泣)とただ泣きたい気持ちでした。どう考えても自分は悪くないと思い必死に言い返し続けていましたが、知らん男に密室でずっと怒鳴られ続けるのは想像以上に恐怖で、私ここで死ぬのか…?と本気で思いました。

 

しばらく言い合いを続けていると、ドライバーが幹線道路の路肩(もちろん目的地ではない)で突然車を停めました。歩行者はいなくて車とバイクだけがビュンビュン走っている太い道路です。いやどこだよここ!!と思いましたが、誰もいない場所に連れて行かれて殺されることも考えていたので比較的交通量のある道路だったのは不幸中の幸いでした。怒り任せて適当な路肩に停めたような様子だったので、もしも言い争いの中でこちらから「降ろせ!」とか言っていたら逆に降ろしてくれなかった気もします。

 

車の外に出ると、ドライバーは叫びながら殴るポーズで詰め寄ってきました。殴られてはいません。殴るポーズで脅かす形です。さっきからカメラ投げ捨てそうで投げ捨てないし、殴りそうで殴らないという絶妙に理性があるのか無いのかよくわからない行動を見せてきます。でも殴るポーズで威嚇してくるファラオは普通にめちゃくちゃ怖いです。

その間もドライバーはずっと「カメラをよこせ!!!」みたいなことを恐らく言ってる様子だったのですが道路のそばにはドブ川が流れており、今カメラを渡したら今度こそ川に投げ捨てられそうです。そこで数日分の写真データのことは諦めてSDカードだけ抜いて「もうこれあげるから…」と渡したのですが、ファラオは納得しません。そこで改めてカメラをプレビューモードにして、中に入っている写真全てを順に再生して見せることにしました。

さっき食べた美味しかったアイスクリーム、遺跡でポーズを撮る自分、海での呑気な自撮り……近い将来に道端で震えながらファラオと揉めることなど知らずに旅行をエンジョイしている自分を見てなんだか泣きたくなりました。

数百枚にのぼる写真全てを見せると、ドライバーはやっと自分の勘違いに気づいた様子で運転席に戻りました。私も一度荷物を取りに車内に入りましたが、もちろん目的地まで乗り続けるつもりはありません。しかし「もうここで降りる!」と言ってもドライバーはなぜか「だめだ!!!!」と言って聞かず、またそこで少し言い合いになりました。最終的に現時点までのメーターの額を置いて車から離れましたが、ドライバーはまだ納得してない様子でワーワー言っています。

しかし交通量の多い道路で揉めていた我々は目立っていたようで、他のタクシードライバーやバイク運転手たち数名が「どうしたどうした」と集まっていました。彼らの視線が痛かったのか、しばらくするとタクシーは走り去っていきました。

 

タクシーが去ると、緊張が解けてスー……と涙が溢れてきました。こんな涙の流れ方は初めてでした。涙を流して突っ立っていると、集まっていた人々の中の1人が「ポリスに通報したほうがいい」と言って警察と繋がっていると思しき携帯電話を手渡してきました。この段階では「警察へ連絡」なんて考えてなくて、とにかく早く安全な場所で落ち着きたい気持ちでいっぱいだったうえ、そもそも自分でも状況が飲み込めていなかったのもあり警察に上手に説明できませんでした。

それでも集まった人々が「もう大丈夫だからね〜」と励ましてくれて、少しずつ落ち着いてきました。そして改めて「警察署へ行こう」と言われ、確かに結果的にカメラは無事だし殴られてもいないけど、今後運悪くファラオのタクシーに当たって同じ思いをする人を生まないためにも警察に通報はすべきだと思えてきました。

「ありがとうございます…警察行きます…。でもあのタクシーのドライバーの名前も車のナンバーも覚えてないです…😭」と半泣きで言うと、先ほど携帯電話を手渡してくれた男性が

「ナンバーならメモしてあるから大丈夫だ!!👍」と言って、ナンバープレートを控えたメモ用紙を見せてくれました。

 

Good Jobすぎる。゚(゚´Д`゚)゚。

 

メモにはあのタクシーのナンバーだけでなく、何かあったら証言できるからと集まっていた人々の電話番号まで書いてくれていました。その中の1人のタクシードライバー・Iさんが「警察署まで乗せていくよ」と言ってくれたのでお願いすることにしました。Iさんは警察署へ向かうまでの間も「もう大丈夫だよ〜」「水いる?」「カメラが無事でも警察へ行くのは何もおかしいことじゃない。悪いドライバーはカットされるべきだからね」とひたすら気遣ってくださり、ズタボロにやられていたメンタルに優しさが沁みました。頭が上がりません。警察署へは数分で着いたのですが、そこだと管轄外か何かだったようで、受付で人質丸雄一みたいなポーズをしてリラックスしている警察官に「ここじゃ受け付けないんですわ〜」と緩い対応で追い返されてしまいました。 

しかしIさんは嫌な顔ひとつせずに少し離れた所にある別の警察署まで連れていってくれて、警察への説明にも同席してサポートしてくれました。結局のところカメラも自分自身も無事だったのでたどたどしい説明にはなってしまったのですが、 無事にポリスレポートを書いてもらうことができました。

 

警察署からの最寄駅までIさんのタクシーで送ってもらったのですが、その途中でIさんが急ブレーキを踏みました。何かと思ったら目の前を走ってた車が追突事故を起こしていました。これにはIさんも「You は本当に bad dayだね」と笑っていました。思えばファラオのタクシーだって美術館の方に停めてもらったタクシーが偶然やばかったことがキッカケなのですから、今日は見事なまでの厄日です。

駅に着いたので事件現場から此処までの代金を払おうとしたのですが、断固として受け取ってもらえませんでした。仕事中に何時間も付き合わせてしまったのに…。そのうえ、ショッキングピンクのタクシー会社にも今回のことは報告するとまで言ってくれました(ちなみにIさんはグリーンの車体のタクシー会社)。

Iさんをはじめ、あの現場で集まってくれた皆さんには感謝してもしきれません。

 

当たり前のことですが、本当に最悪な奴もいれば、本当に優しい人もいるものです。先ほど厄日と書きましたが、すばらしい人たちとの出会いもありました。両極端な感情を味わう不思議な日でした。

 

ホテルに帰ってからは、ショックと疲れでぼんやりしていました。ひたすら横になって気持ちを落ち着けていたのですが、日が暮れる頃になると元気が戻ってきたのか「こんな気分のまま今日を終えるのはファラオに負かされたようでなんか嫌だ」という気持ちが沸々とわいてきて、トレインマーケットへ遊びに行きました。その道中も街中でピンクのタクシーを見るたびにビクビクしてしまいましたが、有名な上から見下ろしたテント群がとっても綺麗で癒されました。

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車関係のトラブルがあったら

・ナンバーをメモ!

・今後のためにも警察へ通報!

というのは行うべきだとは思うのですが、当事者になってみるとメモをする余裕なんてなかったし、私の場合は通報よりも「早くここから離れて落ち着きたい」という気持ちでいっぱいでそれどころではありませんでした。

あと海外旅行の注意情報をまとめたサイトなどで「タクシーに乗ったら車内にある運転手情報の写真を撮るとトラブルの抑止に繋がる」というのをよく見るのですが、それもケースバイケースだなと思いました。そして1人で旅行するというのは気を引き締める必要があると改めて考えさせられました。何かの参考になるような記事ではありませんが、これを読んだ皆さんのこれからの旅が安全で楽しいものとなるよう祈っています。

いろんな国の鉄道乗車記録 その5・終(ウクライナ・ポーランド編)

長々と書いてきた乗車記録ブログですが、今回で最後となります。

 

ウクライナ

移動区間オデッサリヴィウ

ウクライナ南部の港町オデッサから西部の都市リヴィウまでを寝台列車で移動しました。オデッサまでの道のりについては前回の記事をどうぞ。

 

まずはオデッサ駅へ、予約してある今晩発の切符の引き換えに向かいます。時刻はお昼頃でしたがあいにくのお天気でモヤがかかっていて、少しおどろおどろしさがあります。

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オデッサ

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オデッサ駅構内。ドーム状の天井がおしゃれ

 

窓口で無事切符を引き換えることができました。リヴィウまでで229フリヴニャ(≒928円)。安いです。

荷物預かり所がプラットフォームの中にあるとのことなので行ってみます。

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ホームがたくさん。広告もたくさん。

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ちょうど列車が到着しました

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無骨でかっこいいですね

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ホーム側から駅を見てみる

ホームの端に倉庫のようになっているスペースがあって、そこで荷物を預かってもらいます。荷物2点で54フリヴニャ(≒215円)でした。

 

荷物も預けたところでオデッサの街歩きです。駅前にはレトロな車体のトラムが走っていました。オデッサの街中にはトラム用の電線が走っています。

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味のあるトラム

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トラム用の電線が伸びる

 

さてオデッサの街なのですが、コーカサス3国では結構見かけた野良犬が少なくてビビリな私には嬉しかったです。ただ、謎の言葉を叫んでる人がいたり明らかに何かの中毒っぽい挙動のおじさんが駅前を闊歩していたりと、あまり治安が良い印象を受けませんでした。夏場はバカンスの地として人気の街らしいので、季節が違えばまた違うのかもしれません。

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謎のキャラクターが交差点の真ん中で交通整備をしていました


とはいえオデッサには有名なポチョムキンの階段(実はよく知らない)等、観光する場所もあります。少しずつ天気も回復してきたのでカフェでテイクアウトしたおしゃれなコーヒー片手に散策を楽しみました。
 

夜になったので駅まで戻ります。発車まで少し時間があったので駅前のコーヒー店で一服して、帰りに列車で食べるサンドイッチをテイクアウト。

預けていた荷物を引き取ってホームへ行くと、青いボディに黄色いラインの列車が停まっていました。ウクライナの国旗カラーですね。

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今日の寝台列車

 

 

入り口で切符を見せて乗り込みます。今までに見なかった方向性にレトロな車内です。椅子が畳まれた状態になっているのも初体験です。

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レトロな車内

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ライトめっちゃ光る

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床はなんとカーペット仕様

いい部屋ですね〜と眺めつつも、実はこの時前回の記事で書いた肌トラブルが最大級に悪化していて、体が赤くなってかゆくて痛くて仕方ない状態でした。バックパックを背負うだけで背中の皮膚がヒーヒー悲鳴をあげます。そしてこれまでは体だけだったのが、ついに顔まで症状が出始めていました。

 

ちなみに同じコンパートメントはウクライナ人男性1人でした。オデッサに家族と一緒に住んでいて、仕事でリヴィウの先の街までへ行くところらしいです。

 

列車は定刻21:17の2分前に発車しました。そういうパターンもあるのか。

検札がきたのでついでにリヴィウの到着時間を改めて確認して、ささっとベッドメイキング。もう慣れたものです。あとは夜のウクライナの車窓を楽しむ……なんて余裕はありません。もう景色を見るどころじゃないレベルで肌が痛痒くて、寝転がるだけで背中が!!いたーい!!!うわあああ〜〜〜!!!!!という感じ。もう耐えられない!と思い、リヴィウに着いたら絶対病院に行こう。と決めました。行くぞ病院。決めた。決めたぞ!!!!!という感じで無理やり眠りにつきました。

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いつもの晩酌をする気力もなく、夕食はサンドイッチで済ませる

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リネン。のたうちまわっていたため、これくらいしか写真が残っていない

 

 

翌朝、目が覚めたら外はすでに明るくなっていました。わりとしっかり眠れましたが、起きてもなお、かゆい&痛い。

 

 

洗面台で顔を洗おうとしたのですが水が出なかったので、リネンと一緒に配られたタオルにペットボトル水を染み込ませて顔を拭きます。たっぷり水を吸い込ませたタオルを患部にあてると、少し楽になったような気になります。「かゆみから意識をそらすんだ・・・」と思い、Hey!Say!JUMPのアルバムを聴きながらグーグル翻訳で病院に持っていく症状を伝えるメモを作ってみました。再翻訳してみると意味不明な文章になっていたりと不安要素もありますが、そこは仕方ありません。補足として患部を示すイラストも入れてみました。そして「皮膚科」「clinic」「hospital」などのワードでオフラインマップで検索しまくります。

とにかく意識をそらすことに集中したら不思議と少しはマシになったような気はしました。いや、かゆいけども。

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起きると外は明るかった

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水道は出ませんでしたが給湯器はあります

 

9時半過ぎ、リヴィウ駅には定刻に到着しました。オデッサ駅もそうでしたが、ウクライナの駅舎には地名ではなく「駅舎」を意味する「вокзала」という言葉が掲げてあります。

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リヴィウ駅のホーム

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乗ってきた列車

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屋根がある部分のホーム。ヨーロッパの駅という感じ。

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リヴィウ駅正面(後日撮影)

 

いつものことですが、駅は街の中心地から外れた場所にありました。市街地へ出るにはトラムで移動する必要があったので、駅前に停車していたトラムに乗り込んで「市街地へ行くトラムはどれですか?」と尋ねると英語のわかる人が周りに聞いてくれて、現地在住らしきご婦人が「9番だよ」と教えてくれました。

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駅前を走るトラム

9番の乗り場を見つけてしばらく待っているとトラムがやってきたのですが、これが超満員。前方の運転手に乗車賃を渡す必要があるのに後方から乗り込んでしまい、東京の通勤ラッシュ並みのギュウギュウでとてもそこまで動けません。どうすればいいんだ!と思っていたら、同じく後ろの方に乗った人が前の人へお金を手渡してバケツリレーのように乗車賃を前方に送り出していました。そして今度は前方から乗車チケットが同じようにリレー形式で帰ってきます。すごいシステムです。私も乗車賃リレーに参加しましたしたが、これ途中で誰かが自分のものにしたりとか無いのでしょうか。善意を信じるシステムで成り立っているの、すごいです。

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リレーで運ばれてきた、すてきなデザインの乗車券

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この可愛い機械に乗車券を挟んでレバーを引けば乗車手続き完了です。

そんなこんなで無事に市街地まで到着。満員トラムから吐き出されるように下車しました。

目星をつけていたホテルへ向かいます。まだチェックイン開始前だったのですがご厚意で共有部分を使わせてくれました。そして皮膚科の情報を鬼サーチです。しかし見つかる情報は首都キエフのことばかりで、リヴィウの皮膚科情報になかなか着けません。

そこで病院は諦めて、トラムの中から街中に薬局がたくさんあるのは確認していたので薬局へ行くことに。ホテルのスタッフに列車で作成したメモを見せておすすめの薬局を聞いたら、ここから近い2店舗を教えてくれました。

 

さっそく現場まで行ってみると、1つはいかにも頼りになりそうな歴史ある雰囲気の薬局。なかなか混んでるので評判の良い薬局なのかもしれません。一応もう1つの薬局も行ってみたら、こちらはドラッグストアのような現代的な雰囲気。どうしようかなと思っているとすぐにスタッフが声をかけてきたので例のメモを見せるとササっと塗り薬と飲み薬が処方されました。パッケージに虫の絵があったので、虫刺されではないぞ?とどうにか伝えようと荒れた首元をチラッと見せたりするも、「おkおk!大丈夫!」という感じ。それならば…とお会計。合わせて134フリヴニャ(≒534円)。

飲み薬の飲み方はメモに書いてもらい、あとでホテルのスタッフさんに翻訳してもらったところ1日1錠とのこと。空腹時とか満腹時とかは分からなかったので、勘で満腹のときに飲むことに。

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薬を買った薬局

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症状を訴えるメモ&塗り薬、飲み薬

で、この塗り薬がめちゃめちゃ効きました

塗ってわりとすぐに痒み&痛みが穏やかになりました。一体なにが入っているんだろう。強力なステロイドとかだろうか…。とはいえ効果は抜群だったので、リヴィウを離れる前に塗り薬のほうはおかわりしてしまいました。

 

残念ながら寝台列車の記憶はほぼありませんが、肌トラブルも落ち着いてハッピー気分でリヴィウの街を楽しむことができました。リヴィウは可愛らしい街並みを楽しめるし、何よりご飯が美味しい!本場のボルシチ最高でした。物価も安いので旅行には良い街だと思います。そして頼れる薬局もあります。

 

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リヴィウではトラムが大活躍

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可愛らしいリヴィウの街並み。道路にはトラムが走るレールが。

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偶然にもリヴィウには薬局博物館もあります

コーカサス編から繋がりのある話はここまでになります。)

 

 

 

 

ポーランド

移動区間オシフィエンチム駅〜クラクフ

オシフィエンチムポーランド南部にある都市です。オシフィエンチムをドイツ語読みするとアウシュヴィッツとなります。その名から分かる通り、アウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所に一番近い駅がこのオシフィエンチム駅です。強制収容所を見学した後、宿のあるクラクフまで鉄道を利用して帰りました。

 

ビルケナウ強制収容所を見学後、オシフィエンチム駅まで歩きました。道路の横には駅から収容所への引込み線が伸びています。現在は途中で途切れていますが、かつてはオシフィエンチム駅から収容所内までが繋がっており、収容された人々を死の門へと運んでいたそうです。私はこれから列車に乗って帰ることができますが、それが叶わなかった大勢の人たちのことを考えてしまいます。

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道路の隣に収容所へ続く線路がある

 

15分ほど歩いて、オシフィエンチム駅に着きました。駅舎は大きいですが、チケットカウンターも待合室もこぢんまりとしていて田舎の駅という佇まいです。

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オシフィエンチム

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ポーランド語でOświęcim駅

窓口は空いていたので、クラクフ行きの切符をすんなりと購入することができました。料金9PLN(≒258円)。途中トシェビニャ駅で乗り換えがあり、2時間ほどの旅です。やることもないのでホームへ出てみると、石炭をたんまり積んだ列車が停まっています。これはなかなか日本じゃ見れないですね。

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石炭を運ぶ列車

列車が来ていたので乗ります。なかなかのレトロ車輌です!

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レトロな車輌

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乗ります

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14時12分発 トシェビニャ行

 

シートは古いもののクッション性があってなかなか快適です。私以外に全然乗客がいなかったので、写真をたくさん撮ってみました。

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人がいない

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ミニテーブルとミニごみ箱がいい感じです

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駅名標が見える席

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荷物置きかな

 

発車するとしばらく開けた場所を走ってから森林の中に突入しました。間近に木々が迫る車窓はこの旅では初めてかもしれません。

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開けた場所を走る

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湿地帯のような森林の中を走る

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白樺でしょうか。真っ直ぐ伸びる白い木々がきれいでした。

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座席に陽が差す

 

トシェビニャ駅に到着です。ここで乗り換えるのですが、ホーム上ではなく線路に直接降ります。そしてなんと皆で線路を横断して乗り換えホームへ!そんなのありなの?!と衝撃を受けましたが、郷に入っては郷に従えということでドキドキしながら私も横断します。

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みんなで線路を横断

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トシェビニャ駅

 

しばらくホームで待っていると乗り換えの列車がやってきました。驚くほどピカピカの車輌です。

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クラクフ行のきれいな列車

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車内もきれい

ピカピカの列車に揺られて、遅れなくクラクフ中央駅に到着しました。

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クラクフ中央駅

レトロな列車は味があって素敵だったし、森林の中を走行する列車も初めてだったので嬉しかったです。そしてグルジアもそうでしたが、区間によって車輌のランクに違いがありすぎると少し面白いです。一気にタイムスリップするような感じで。

 

 

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以上、これまで乗ったいろんな国の鉄道乗車記録でした。かなり長くなってしまいましたが読んでくださった方、本当にありがとうございました。そしてお疲れ様でした。

この他に中国とフランスでも鉄道を利用していますが、その紹介はそれぞれの記事に任せます。

 

baobaobaozi.hatenablog.com

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またいつか海外旅行に行けるようになって「その6」を書けるその日まで、さようなら〜。